1995 Fiscal Year Annual Research Report
トマト野生種の自家不和合性遺伝子導入による新遺伝子型トマトの開発に関する研究
Project/Area Number |
07556074
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
神山 康夫 三重大学, 生物資源学部, 助教授 (80024579)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平井 正志 農水省野菜茶業試験場, 研究室長
今西 茂 山形大学, 農学部, 教授 (40007084)
服部 束穂 三重大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (10164865)
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Keywords | トマト / 自家不和合性 / S-RNase / 遺伝子導入 / 形質転換体 |
Research Abstract |
本研究は,遺伝子導入法により植物の受精様式を遺伝的に制御するための技術開発を目的としており,自家和合性の植物を自家不和合性に形質転換することにより,従来一部の植物に限定されていたハイブリット種子の生産が,より広範な植物にも適用できる可能性がある.トマト野生種Lycopersicon peruvianumは配偶体型自家不和合性を有し,その雌蕊で発現しているリボヌクレアーゼ(S-RNase)が自己花粉管の伸長阻害に関与していることが明らかにされている.本年度においては,このトマト野生種の花柱cDNAライブラリーからスクリーニングして得たS6とS7-RNaseのcDNAクローンを用いて,センスとアンチセンスcDNAをバイナリーベクターのT-DNA領域に挿入した.また,S-RNaseのプロモーターを得るため,それぞれの5'上流域に相当するゲノムシークエンスを得て,これらの塩基配列の解析を行なった.さらに,これらS-RNaseプロモーターの発現強度や発現組織特異性を明らかにするため,レポーター遺伝子(GUS)を連結し形質転換体を得る実験が進行中である.トマト栽培種ではアグロバクテリウムによる遺伝子導入法が既に確立されているが野生種L. peruvianumではまだ実験例が少ないことから,本年度においてはこの野生種における効率的な形質転換系の開発をおこなった.その結果,この野生種においても栽培種と同程度の形質転換体が効率的に得られることが明らかになった.今後は,構築したバイナリーベクターを用いてトマトの栽培種ならびに野生種へのS-RNase遺伝子の導入を行ない,得られた形質転換体における自家不和合性形質の発現を解析する予定である.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] KOWYAMA,Y.: "SLG/SRK-like genes are expressed in the reproductive tissues of lpomoea trifida." Sexual Plant Reproduction. 8. 333-338 (1995)
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[Publications] KOWYAMA,Y.: "Molecular characterization of a reproductive organ-specific cDNA clone,ISP11 from lpomoea trifida." Breeding Science. 45. 497-501 (1995)
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[Publications] Sassa,H.: "Self-incompatibility (S) alleles of Rosaceae encode members of a distinctive class of T2/S-ribonuclease superfamily." Molecular and General Genetics. (印刷中). (1996)
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[Publications] 近藤勝彦: "サツマイモ近緑野生2倍体種におけるRNaseのcDNAクローニングとその解析." 育種学雑誌. 45-1. 304 (1995)
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[Publications] KOWYAMA,Y.: "A putative receptor protein kinase gene in lpomoea trifida." Plant and Cell Physiology. (印刷中). (1996)