1995 Fiscal Year Annual Research Report
植物病原菌の病原性遺伝子産物の立体構造解析に基づく薬剤作用モデルの構築と薬剤設計
Project/Area Number |
07556080
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
古澤 巌 京都大学, 農学部, 教授 (10026594)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中根 弘之 トヨタ自動車株式会社, 研究部バイオラボ, 研究員
小畑 充生 トヨタ自動車株式会社, 研究部バイオラボ, 研究員
久保 康之 京都府立大学, 農学部, 助教授 (80183797)
|
Keywords | メラニン合成酵素 / サイタロン脱水酵素遺伝子 / p-ジフェノールオキシダーゼ / 酵素精製 / 結晶解析 |
Research Abstract |
結晶構造解析に供するメラニン合成酵素の大量精製を目的としてウリ類炭そ病菌のメラニン合成酵素サイタロン脱水酵素遺伝子(SCDI)の発現ベクターを構築し、大腸菌で大量発現させサイタロン脱水酵素の精製を行った。SCDI発現ベクターを導入した大腸菌から得た菌体内可溶性画分を用いて、アフィニティークロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィーを行い、SDS-PAGEにおいて約24KDaの単一バンドを確認した。この精製酵素の活性を、基質サイタロンを用いたin vitro反応系で調べ、逆層系HPLCによって反応生成物である1,3,8-トリヒドロキシナフタレンの生成を確認した。その活性は、温度30℃、pH8.4でピークに達するとともに、メラニン合成を阻害するイネいもち病菌の防除薬剤カルプロパミドによって阻害されることを確認した。また、メラニン合成経路の最終の酸化重合過程に関与していると推測されるp-ジフェノールオキシダーゼの純化を行った。メラニン合成誘導処理を行った104-T株(野生株)の培養濾液画分を硫酸アンモニウムで塩析し、脱塩後、イオン交換クロマトグラフィーを行い、SDS-PAGEで約62KDaの単一バンドを確認した。本酵素の至適pHは6〜7であり、45℃付近で最大活性を認めている。今後、この両酵素の結晶化を進めていく予定である。
|