1996 Fiscal Year Annual Research Report
海藻と微生物のハロゲン化酵素を利用する生理活性ハロゲン化合物の生産プロセスの開発
Project/Area Number |
07556092
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Section | 試験 |
Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
和泉 好計 鳥取大学, 工学部, 教授 (40026555)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古田 武 鳥取大学, 工学部, 教授 (10026164)
大城 隆 鳥取大学, 工学部, 助手 (00233106)
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Keywords | Haloperoxidase / Algae / Halogenation / bpo遺伝子 |
Research Abstract |
今年度の研究実績は次の4つにまとめれられる. (1)海藻ピリヒバ藻体からのRNAの抽出 我々はSuとGiborの方法を参考にし、高塩濃度のLiCl(3M)を用いたRNAや炭水化物の分別沈殿を基礎とする方法を用い,また、酸化したポリフェノールによるRNAの不活性化を防ぐための還元剤として2-メルカプトエタノールを用いた結果、凍結乾燥藻体10gから200μgのRNAの抽出に成功した。 (2)プラークハイブリダイゼーション 抽出したRNAからmRNAを精製しdscDNAの合成を行い、RIを用いてその合成を確認した。合成したdscDNAにEcoRIアダプターを付加し、λgt10/EcoRI/CIAP-prepared armsにライゲイトし、パッケイジングした。それをE.coliNM514に感染させたところプラークの形成が見られた。そこで前述のPCR産物をプローブとしてプラークハイブリダイゼーションを行った。その結果陽性プラークが得られた。 (3)シークエンス (2)のプラークよりcDNAを抽出し、それをpBlueScriptに導入し塩基配列を決定した。その結果、全長1797bpで599アミノ酸をコードするORFが見いだされ、内部アミノ酸配列の存在を認められた。さらに生成するタンパク質の分子量は66kDaと計算され、SDS-PAGEから算出されるブロモペルオキシダーゼのサブユニット分子量67kDaとほぼ一致することによりこのORFがブロモペルオキシダーゼをコードする遺伝子であると判断しbpoと称することにした。 (4)ブロモペルオキシダーゼ遺伝子(bpo)の発現 bpoを発現ベクターであるpKK223に挿入しE.coliJM109に導入した。これを一晩振とう培養し集菌後超音波破砕した。それをSDS-PAGEにより分析したが特徴的なバンドは確認されなかった。そこでcell-free extractを用いて活性測定を行った。その結果、NaVO3と酵素を3時間プレインキュベートして初めて活性が検出された。
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[Publications] Y.Izumi: "Bromoperoxidase from a marine red alga,Corallina pilulifera" Mechanisms of Halogenation and Dehalogenation,ed. by Kluyver Academic Pub.Dordrecht 発表予定.
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[Publications] T.Ohshiro: "Regulation of dibenzothiophene degrading enzyme activity of Rhodococcus erythropolis D-1" Journal of Fermentation and Bioengineering. 81. 121-124 (1996)
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[Publications] T.Hagishita: "Immunological characterization of serine-glyoxylate aminotransferase and hydroxypyruvate reductase from a methylotrophic bacterium,Hyphomicrobium methylovorum GM2" FEMS Microbiology Letters. 142. 49-52 (1996)