1995 Fiscal Year Annual Research Report
回転バイオリアクターと静止リング電極/光ファイバー結合型多成分センサーの開発
Project/Area Number |
07556097
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
松本 清 九州大学, 農学部, 教授 (80038322)
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Keywords | 回転バイオリアクター / 固定化酵素 / 静止リング電極 / 多成分センサー / 蛍光検出 / 化学発光検出 |
Research Abstract |
電気化学検出によるフラクトース及びアスコルビン酸の定量は連続スロー形式及びストップドフロー形式ともに選択的に行なえることがわかった。酸素反応によって生じる過酸化水素のルミノール化学発光検出については酸素反応が中性付近、化学発光がアルカリ性という相反する条件であるため、感度が予想ほど高くなかった。この対策として、pHの異なる緩衝液を回転リアクターセル内で合流させることにより、セル内にpHグラジェントを起こさせる工夫を行なったが、フラクトース及びアスコルビン酸定量に用いるメディエーターの酸化還元系と相互反応するため、化学発光系は好ましくないことが判明した。そこで、NADが関与する脱水素酸素系を用い、生成するNADHを蛍光検出する方式に改めることとした。これに伴ない、測定対象として、グルコースオキシダーゼ系を用いるグルコース定量(過酸化水素の電気化学検出)及びアルコールデヒドロゲナーゼ系を用いるエタノール定量(NADHの蛍光検出)を行ない、良好な信号を得ることに成功している。測定形式として、回転バイオリアクターの反応場での電気化学検出と蛍光検出が考えられるが、現在のところ、反応場での検出は電気化学検出のみであり、蛍光検出はリアクターの下流に設置したフロー型蛍光検出によって検出している。今後、連続フロー形式とストップドフロー形式の比較を行なうと共に、グルコース、スクロース、フラクソースを含め測定対象成分を増やす。
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