帯のこ盤送材速度の自動制御に基づくひき曲がり防止法の開発に関する研究

1996 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 07556103
• Research Institution: Shimane University
• Principal Investigator: 田中 千秋 島根大学, 総合理工学部, 教授 (30032600)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 錦織 勇 島根県林業技術センター, 科長 ; 吉延 匡弘 島根大学, 総合理工学部, 助手 (40273924) ; 西野 吉彦 島根大学, 生物資源科学部・附属演習林, 講師 (50218179) ; 中尾 哲也 島根大学, 総合理工学部, 教授 (00180240)
• Keywords: 帯のこ盤 / 挽き曲がり / 自動制御 / 送材速度 / のこ変位 / if-then形 / パターン認識 / ファジィ制御システム

Research Abstract

帯のこ盤挽き材時に生じやすい挽き曲がりを、加工状態に応じて送材速度を自動的に変速させることによって、防止する可能性を検討した。
研究実績の概要は次の通りである。
(1)サーボモータで送材速度を制御する送材装置、帯のこ盤、パソコン、変位計により構成される自動制御帯のこ盤システムをファジイ制御法を応用して製作した。
(2)ファジィ制御則は if-then 形の簡単な制御ルールで熟練者の制御経験や知識を表現することができる。
(3)サンプリングしたのこ変位に基づく回帰直線を、予め設定したのこ変位のパターンで識別させることにより、挽き曲がりを発生させる危険性を持つ急激で異常なのこ変位を、容易に判断することが可能である。
(4)パターン認識による送材速度の補正および推論結果のデータベース化がファジィ推論過程を容易にし、演算に要する時間を短くする。のこ変位を予測させることは実験装置に起因する応答時間の遅れを軽減し、オンラインでのファジィ制御加工を可能にする。
(5)ファジィ制御法による制御システムは、適応制御法による場合良好な結果が得られた。
(6)ファジィ制御法による制御システムは、異なるのこ変位の許容範囲に対応し、設定した許容範囲内で挽き材することができる。
(7)ファジィ制御法による制御システムは、樹種、繊維走行、含水率、材幅、節、のこ速度、緊張応力等の被削材条件、切削条件に対して、設定した許容範囲内ののこ変位で挽き材するよう送材速度を自動制御する。

Research Products

• [Publications] 黄 箭波、田中千秋、他: "帯のこ挽き材加工のファジィ制御に関する研究(2)" 木材学会誌. 43(8). (1996)
• [Publications] Chiaki Tanaka and Jianbo Huang: "On-line Control of Bandsaw Feed-Speed Using Fuzzy Logic" Proceedings of the 13th International Wood Machining St. (発表予定).