1996 Fiscal Year Annual Research Report
機能制御型生分解性マイクロカプセルの調製とその応用技術の開発
Project/Area Number |
07556112
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Research Institution | MIYAZAKI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
河野 恵宣 宮崎大学, 工学部, 教授 (10040974)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩盛 弘一郎 宮崎大学, 工学部, 助手 (80235506)
馬場 由成 宮崎大学, 工学部, 教授 (20039291)
杉本 安寛 宮崎大学, 農学部, 教授 (20041030)
木島 剛 宮崎大学, 工学部, 教授 (90040451)
幡手 泰雄 鹿児島大学, 工学部, 教授 (00038051)
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Keywords | マイクロカプセル / 生分解性高分子 / (W / O / W)エマルション / 機能性 / 抽出 / in situ重合 / 液中乾燥法 |
Research Abstract |
生分解性ポリマーであるポリ乳酸およびバイオポール(ポリ(3HB-co-3HV))を骨格物質として、タンパク質を内包させた多孔性マイクロカプセルの細孔および粒径制御操作を検討した。ホモジナイザーと超音波照射によってタンパク質を含んだ内水相を生分解性ポリマーを溶解したジクロロエタン相に分散した(W/O)エマルションを、攪拌反応槽で外水相に分散させた(W/O/W)エマルションの液中乾燥によってタンパク質含有の多孔性マイクロカプセルの調製方法を示した。調製条件によって、マイクロカプセルのタンパク質内包量、粒子内細孔径および粒径、マイクロカプセル内の空孔の形状や個数を変化させることが可能である事を示した。(1)バイオポールによる微粒子調製においては、平均粒径はポリマー濃度および分散安定剤の種類に影響され、内水相の体積分率、分散安定剤濃度および操作温度(323K以上)に依存しない。323K以下の蒸発温度においては安定な微粒子の調製は不可能であった。(2)ポリ乳酸による微粒子調製においては、マイクロカプセル内包物の内包率は溶媒の蒸発によって進行する骨格物質の固化速度とエマルション状態における内水相の徐放速度との相互関係によって決まる。また、エマルション内の内水相の徐放速度は内水相と外水相のイオン濃度の相互関係に依存して変化する。 生分解性ポリマーを骨格としたマイクロカプセルを肥料および農薬として利用するためには、"内包物の内包率を大きくする"問題を解決することが必要である。本研究において、80%以上の内包率を持ったマイクロカプセルの調製が可能であることが判明した。この調製法を利用して目的に合致したマイクロカプセル調製し、今後、生分解性を含めた土壌散布実験を進めたい。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 吉澤 秀和: "多核型マイクロカプセル調製に与える複合乳化条件の検討" 第26回機能材料と利用に関するフォーラム. 39-42 (1996)
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[Publications] 深田 啓輪: "粒子の連続調製操作の開発" 第26回機能材料と利用に関するフォーラム. 65-68 (1996)
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[Publications] 清山 史朗: "(W/O/W)複合エマルションを用いた液中乾燥法による生分解性マイクロカプセルの調製" 化学工学論文集. 23(掲載予定). (1997)
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[Publications] 伊地知 和也: "(W/O/W)エマルションのin situ重合を利用した架橋中空マイクロカプセルの調製" 化学工学論文集. 23(掲載予定). (1997)