1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07556135
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Section | 試験 |
Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
田中 國介 京都府立大学, 農学部, 教授 (90027194)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高野 哲夫 東京大学, アジア生物資源環境研究センター, 助教授 (30183057)
柴田 大輔 三井業際バイオ研究所, 主任研究員
佐藤 光 九州大学, 農学部, 教授 (70128031)
喜多村 啓介 農水省, 農業研究センター, 作物開発室長
大坪 研一 農水省, 食品総合研究所, 穀類特性研究室長
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Keywords | 種子作物 / イネアレルゲン / イネズブチリシンインヒビター / α-アミラーゼインヒビター / イネリポキシナーゼ / ソバルチン |
Research Abstract |
以下に示すグループいずれも、従来法を再検討しつつ新しく高感度、迅速、微量法を開発すべく研究を進めた。研究は現在各グループにより程度の差はあるものの順調に進んでいる。今後、各グループ間の情報交換を密にし、新しい分析技術として選抜現場へ応用可能か検討してゆきたい。 生化学的成分分析グループ: (1)イネアレルゲン性タンパク質のSDS-ポリアクリルアミド泳動分析法の有用性を再確認し、血清学的手法の導入を検討した。 (2)形質転換イネの大麦ズブチリシンインヒビター(BASS)遺伝子を科学発光プローブ法で高感度検出することに成功した。 (3)コムギ日長感応性細胞質雄性不稔原因物質の遺伝子を特定するための簡易ディファレンシャルディスプレイ法を検討した。 (4)リョクトウ野生種に存在するアズキゾウムシ抵抗性因子Vignatic acid A, B, C,を単離同定した。 遺伝子工学グループ: (5)イネアレルゲンのシグナル配列の機能を確認し、集積形態の変換法を検討した。 (6)イネリポキシゲナーゼのプロモーター部位の解析からシス因子の変異が突然変異を生じることを明らかとした。 (7)ダイズアレルゲンのプロモーター部位の変異によるアレルゲン除去を検討した。パーティクルガンによる大豆形質転換も試みた。 選抜育種グループ: (8)ソバルチンから既に数10%含量が増加した系統が得られた。また、アレルゲン変異も確認された。 (9)良呈味成分を含むエダマメ新品種の選抜法を検討した。そのため、2次元電気泳動のスポットからタンパク質のアミノ酸配列決定を試みた。 (10)大麦α-アミラーゼインヒビター品種間差の分析から目的形質の選抜法を検討した。 以上のように、新しい分析法のいくつかは実際の選抜現場で有用であることが確認された。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Fumio Sugawara: "Insecticidal Peptide from Mungbean : A Resistant Factor against Infestation with Azuki Bean Weevil" J. Agric. Food Chem.44. 3360-3364 (1996)
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[Publications] 高野 哲夫: "大豆の形質転換技術の効率化とそれを利用したアレルゲンたん白質の低減化" 大豆たん白質研究会誌. 17. 14-18 (1996)
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[Publications] 相澤 弥生: "コムギにおける花器官形成調節遺伝子の機能 解析 III. RT-PCRによる花器官特異的発現遺伝子の検索" 育種学雑誌. 45(別冊). 1-29 (1996)
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[Publications] 大坪 研一: "米などイネ科穀物の成分・特性の評価手法及び適正利用技術に関する研究" 日本食品科学工学会誌. 42(12). 1046-1053 (1995)
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[Publications] Daisuke Shibata: "Plant Lipoxygenase Genes in Lipoxygenase and Lipoxygenase Pathway Enzymes" AOCS Press, 39-55 (1996)