1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07556140
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
長沼 毅 広島大学, 生物生産学部, 助教授 (70263738)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
許 正憲 海洋科学技術センター, 深海開発技術部, 研究員
藤岡 換太郎 海洋科学技術センター, 深海研究部, 研究主幹
上村 一雄 工業技術院, 中国工業技術研究所, 主任研究官
関 文威 筑波大学, 生物科学系, 教授 (80013572)
中井 敏博 広島大学, 生物生産学部, 助教授 (60164117)
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Keywords | 海底熱水系 / 採水器 / 形状記憶合金 |
Research Abstract |
1.海底熱水の自動採水装置の開発 (1)本装置の基本設計を行い、数件について検討した。その結果、採水駆動力の発生源を採水容器に内蔵する型を採用した。 (2)本装置に必要な駆動力を発生するに足る形状記憶合金の仕様を検討し、同等品を入手した。本品の仕様を参考に詳細設計の準備を行った。 (3)本装置の詳細設計を検討し、1リットル容量のプロトタイプを設計した。取扱いが容易な円筒形を基本とし、材質は軽量化を図るためにアルミニウム・テフロンを基本使用することとした。 (4)本装置の組み立てを行い、室内試験により作動確認を行った。 2.海底熱水の自動採水装置の試験 (1)本装置の性能確認を90℃以上の高温水が湧出する陸上熱泉にて行った。 (2)本装置で採取した熱泉水の微生物を調べ、熱泉付近の低〜中温水の微生物と比較した。これにより、目的とした熱泉水が付近の水と混ざることなく採取できたことが分かった。 (3)本装置の作動確認を繰り返し行い、本装置の操作習熱を図った。また、問題点・改良点もいくつか指摘され、プロトタイプから実用型への開発において有益な情報を得ることができた。 3.海底熱水の自動採水装置の実海域試験の検討 (1)本装置の実海域試験について、潜水調査船「しんかい2000」を用いて沖縄トラフの海底熱水系において行う案を検討した。この結果、来年度の「しんかい2000」利用申請を行った。本申請が却下された場合には、他者の潜航調査での本装置の試験を願い入れることにした。 (2)必要に応じて、海洋科学技術センターの無人探査機「ドルフィン3K」を用いた鹿児島湾海底噴気孔の調査機会を利用することを検討し、便乗の可能性を願い入れた。
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