1997 Fiscal Year Annual Research Report
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07557020
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Research Institution | The Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science |
Principal Investigator |
田中 啓二 (財)東京都臨床医学総合研究所, 化学療法研究部門, 研究員 (10108871)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川原 裕之 (財)東京都臨床医学総合研究所, 化学療法部, 研究員 (70291151)
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Keywords | プロテアソーム / ユビキチン / 蛋白質分解 / 抗原プロセシング / 抗原提示 / MHC / TAP |
Research Abstract |
免疫システムは自己に有害な非自己を識別して破壊し、生体の恒常性を維持・監視する生体防御機構である。本研究は、自己と非自己を識別するMHC(主要組織適合性遺伝子複合体抗原)クラスI分子のリガンド(抗原ペプチド/T細胞エピトープ)を試験管内で簡単・迅速に解析できる「再構成抗原提示システム」を構築することである。そしてこのシステムを活用して宿主の免疫システムを正常に作動・調節・強化し、免疫異常に基づいた様々な難治病に対処する方法を開発することを研究課題として設定した。この細胞性免疫応答の中で最も重要な且つ未解明な課題は、自己と非自己の識別の分子機構をインビトロで解明することである。この免疫識別の基本原理はMHCに結合した抗原エピトープを生成することである。最近、我々が発見した巨大な蛋白質分解酵素複合体であるプロテアソームが内在性抗原のプロセシング酵素であることが判明し、免疫識別を実行する酵素であることが明らかになってきた。これまでに我々は、ガンマ型インターフェロン(IFN-γ)がプロテアソームを構成する三種のペア-サブユニットの分子内置換を誘導して、抗原プロセシング反応を選択的に触媒する“免疫プロテアソーム"を造成することを報告してきた。本年度は、プロテアソームが腫瘍拒絶抗原ペプチドをその前駆体ポリペプチドから正確に「切り出す」ことを世界で最初に証明すると共に、このプロテアソーム作用に抗原ペプチドの「長さ」と「配列」の決定にIFN-γで誘導される新たな活性化因子PA28が重要な役割を演じていることを証明した。さらに、抗原エピトープ内のプロリン残基がプロテアソームの作用に抵抗性を示し、このことが非自己造成の原理になっている仮説を提唱した。これらの研究成果は、特異的なキラーT細胞を任意に誘導・増幅することが可能な免疫識別システム、即ち「再構成抗原提示システム」の開発研究の前進に大きく寄与すると考えられる。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Kominami,K.et.al.: "Yeast counterparts of subunits S5a and P58(S3)of the human 26S proteasome are encoded by two multicopy supressors of nin 1-1" Mol.Biol.Cell. 8. 171-187 (1997)
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[Publications] Tanahashi,N.et.al.: "Molecular properties of the proteasome activator PA28 family proteins and -interferon regulation" Genes to Cells. 2. 195-211 (1997)
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[Publications] Saito.A.et.al.: "cDNA cloning and functional analysis of p44.5 and p55,two regulatory subunits,of the 26S proteasome" Gene.
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[Publications] Shinbara,N.et.al.: "Double-cleavage production of the CTL epitope by proteasomes and PA28: role of the flanking region" Genes to Cells. 2. 785-800 (1997)
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[Publications] Tanaka,K.: "Proteasomes and antigen processing" Adv.Immunol. 64. 1-38 (1997)
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[Publications] Tanaka,K.: "Proteasomes: structure and biology" J.Biochem. 123. 195-204 (1998)
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[Publications] Tanaka,K.: "Preparation of proteasomes,in "Cell Biology,A Laboratory Handbook"" Academic Press New York 2nd edition,part2., 129-134 (1997)
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[Publications] Tanaka,K.: "Proteasomes: The protein death machinary In "Molecular chaperones in the Life Cycle of Proteins: Structure Function,and Mode of Action"" Marcel Dekker,Inc.(in press), (1997)