1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07557033
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Section | 試験 |
Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
羅 智靖 順天堂大学, 医学部, 講師 (60230851)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八木 慎太郎 東燃, 総合研究所, 主任研究員
内藤 幸嗣 ミドリ十字, 中央研究所, 主任研究員
高井 敏朗 アサヒビール, 基盤研究所, 主任研究員
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Keywords | アレルギー / 高親和性IgEレセプター(FcεRI) / ヒト型化抗体 / マスト細胞 / IgE |
Research Abstract |
1.マウス抗ヒトFcεRIα鎖モノクロナール抗体(CRA2)の可変領域cDNAのクローニング ヒトIgEのヒトFcεRIα鎖への結合を強力に阻害する抗体(CRA2)を産生するハイブリドーマから、RT-PCRにより可変領域cDNAを合成、増幅し、配列を決定した。 2.ヒト型化CRA2可変領域の設計 Gen Bankデータベースより、CDR-graftingを行うのに最適と思われるヒトgermlineV、及びJ遺伝子を選択した。これらにコードされるFRとマウスCRA2抗体のCDRを組み合わせて、ヒト型化CRA2可変領域のアミノ酸配列を設計した。 3.ヒト型化CRA2の発現 H鎖及びL鎖のヒト型化可変領域遺伝子は、合成DNA断片をPCR法にて連結することにより構築した。これらをそれぞれ、ヒトIgG1定常領域遺伝子あるいはヒトK鎖定常領域遺伝子に連結し、発現ベクターを作製した。COS7細胞に遺伝子導入し、培養上清中の抗体活性を検討した。培養上清中にH鎖とL鎖の会合したヒト型化抗体が分泌されていることを、ELISAにて確認した。 4.ヒト型化CRA2の機能、生物活性 ヒト型化CRA2は、ヒトFcεRIαを発現させたCHO細胞への結合活性を有し、かつヒトIgEの結合を濃度依存的に阻害した。 可溶化ヒトFcεRIα鎖を固相化したELISAにより、このヒト型化抗体の結合能を定量的に評価すると、元のマウスCRA2 moAbと同等の結合能を保持しており、ヒトIgEの結合もマウス抗体と同等に阻害することが明らかになった。 ヒト型化抗体のFab断片は、抗IgE抗体による、ヒト末梢血好塩基球からのヒスタミン遊離を濃度依存的に抑制し、その活性は元のマウス抗体Fab断片より強力であった。このヒト型化抗体は、新規のIgE結合阻害剤として有望であることが確認された。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Hano,T.,et al.: "Induction of the high-affinity IgE receptor (FcεRI) on human mast cells by IL-4." Int.Immunol.8. 1367-1373 (1996)
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[Publications] Vugt,M.J.,et al.: "FcRγ chain is essential for both stable expression and function of human FcγRI (CD64) in vivo." Blood. 87. 3593-3599 (1996)
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[Publications] Yamaguchi,M.,et al.: "Nonreleasing basophils convert to releasing basophils by culturing with interleukin-3." J.Aller.Clin.Immunol.97. 1279-1287 (1996)
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[Publications] Pawankar,R.U.,et al.: "Phenotypic and molecular characteristics of nasal γδ T cells in allergic and infectious rhinitis." Amer.J.Resp.Crit.Care Med.152. 1655-1665 (1996)
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[Publications] Naito,K.,et al.: "Recombinant soluble form of the human high affinity receptor for IgE inhibits anaphylactic shock in mice." J.Aller.Clin.Immunol.97. 773-780 (1996)
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[Publications] Pawankar,R.,et al.: "Heterogeneiry of mast cells and T cells in the nasal mucosa." J.Aller.Clin.Immunol.96. S248-S262 (1996)