1996 Fiscal Year Annual Research Report
日常生活中エネルギー消費量の携帯型計測器の開発・評価
Project/Area Number |
07557038
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
井谷 徹 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (00072661)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂村 修 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (80264711)
城 憲秀 名古屋市立大学, 医学部, 講師 (10137119)
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Keywords | 運動時酸素消費量 / 身体部位加速度 / 表面電極筋電図 / 携帯型エネルギー消費量測定器 / 重回帰分析 |
Research Abstract |
高精度携帯型エネルギー消費測定器を開発することを目的として、椅座位での上肢作業時および農作業時の消費エネルギーと心拍数、身体部位の加速度、三角筋中部線維部の表面電極筋電図電位との関連を検討した。運動中のエネルギー消費量はテレメーター式呼吸代謝測定装置および携帯型呼気分析装置で測定した酸素消費量から算出した。心拍数はホルター型心電計、筋電図はホルター型筋電計を使用し記録分析した。また、身体部位の加速度は、腰部に垂直方向、上腕部に直行する3軸方向の加速度計をそれぞれ装着し測定した。加速度データは、テレメーターで送受信後データーレコーダに記録し、A/D変換後パーソナルコンピュータで分析した。 椅座位での上肢作業時のデータ解析結果からは、筋電図電位を用いて酸素消費量を推定した場合に、心拍数あるいは上腕部加速度計を用いた推定よりも高精度の推定が可能であった。また、農作業時のエネルギー消費量の推定実験に於いては、作業形態などにより推定制度のばらつきがあることが示唆されたが、腰部加速度と三角筋中部線維部の表面電極筋電図電位、さらには年齢、性、BMIを独立変数とした重回帰式により高精度で推定できることが明らかとなった。これらの結果より、高精度携帯型エネルギー消費量測定器の原理としては、腰部加速度と三角筋中部線維部の表面電極筋電図電位の測定を行い、年齢、性、BMIを変数に加えた重回帰式で推定することが妥当との結論を得た。今後の課題としては、機器の小型軽量化、製作費用の低減化、簡便な筋電図電極の貼付方法の開発などがあるが、解決可能な課題であり、できる限り早期に実用化を図り予定である。
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Research Products
(1 results)