1996 Fiscal Year Annual Research Report
脂肪肝の発症病理と治療-リソソーム酸性リパーゼに関する研究
Project/Area Number |
07557050
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Research Institution | Fukui Medical School |
Principal Investigator |
栗山 勝 福井医科大学, 医学部, 教授 (80107870)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東 健 福井医科大学, 医学部附・属病院, 講師 (60221040)
吉田 浩己 鹿児島大学, 医学部, 教授 (90036476)
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Keywords | 脂肪肝 / リソソーム / 酸性リパーゼ / Wolman病 / コレステロール・エステル / トリグリセライド / 遺伝子治療 / 骨髄移植 |
Research Abstract |
1)遺伝子治療 リソソーム酸性リパーゼ(LAL)欠損を示すヒトWolman病モデルラットでレトロウイルスシステムを用いて遺伝子治療を試みた。我々がクローニングした1.2KbのラットのLALcDNA(RLALcDNA)を、レトロウイルスベクターLXSNのクローニングサイトに挿入し、大腸菌NM522で増殖させた。LXSN(X=RLAL)を同種指向性のパッケージング細胞であるpsi-cre細胞にリン酸カルシウム法でトランスフェクトし、ネオマイシン存在下で培養し、53クローンの細胞を得ることができた。ウイルス力価の測定のため、各クローンの細胞の培養液をNIH-3T3細胞に感染させ、ネオマイシン存在下で2週間培養し、クローンを測定した。いずれも約2x10^2cfu/mlと低力価であった。今後、効率のよい遺伝子治療のためには高力価のウイルス産生細胞の作製が必要である。 2)骨髄移植 遺伝子治療のターゲット細胞として骨髄細胞を用いる予定であるため、予備的実験として正常ラットから骨髄細胞を分離し、疾患ラットへの移植を行った。骨髄細胞2x10^7個/0.2ml培養液を、生後30日目の疾患ラットの尾静脈より注入した。105日目に検討したところ、1)延命効果、2)体重増加、3)肝臓及び脾臓での蓄積脂肪(コレステロール・エステル、トリグリセライド)の減少、4)LAL活性の増加を認め、今後いくつかの改良点はあるものの本法による治療の可能性が確認された。 3)ヒト脂肪肝疾患リンパ球のLAL活性 ヒト末梢血から分離したリンパ球のLAL測定条件を決定し、32名の原因不明の脂肪肝患者で検討した。現在のところ著明な活性低下を示す患者は見出していない。
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[Publications] J.Fujiyama et al: "A new mutation(LIPA Tyr22X) of lysosomal acid lipase gene in a Japanese patient with Wolman disease" Human Mutation. 8. 377-380 (1996)
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[Publications] 栗山 勝 他: "Wolman病.コレステロールエステル蓄積症(酸性リパーゼ欠損症)" Molecular Medicine. 32. 134-135 (1995)