1996 Fiscal Year Annual Research Report
無侵襲的計測法による脳機能の三次元統合解析システムの開発
Project/Area Number |
07557067
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Section | 試験 |
Research Institution | 福井医科大学 |
Principal Investigator |
米倉 義晴 福井医科大学, 高エネルギー医学研究センター, 教授 (60135572)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長峰 隆 京都大学, 医学研究科, 助手 (10231490)
山田 弘樹 福井医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (70252004)
定藤 規弘 福井医科大学, 高エネルギー医学研究センター, 講師 (00273003)
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Keywords | 脳機能 / 三次元画像 / 画像解析 / 無侵襲計測 / 神経活野 / 神経受容体 |
Research Abstract |
本研究は、ヒトの脳機能のはたらきとその障害の病態解明をめざして、ポジトロン断層法(PET)やシングルフォトン断層法(SPECT)などの核医学的手法による機能画像、磁気共鳴画像(MRI)による形態・機能情報、および脳波や脳磁図などの電気生理学的手法を多次元的に組み合わせた統合的なシステムを構築することを目的とし、平成7年度に始まる3年間の研究計画のもとに開始された。研究の初年度にあたる昨年度は、主としてそれぞれの方法に基づく測定及び解析システムの確立を行ったが、本年度は脳機能の統合的な評価をめざして、これらの機能測定法を組合わせた研究を開始した。 本研究の主要なターゲットは、それぞれ特徴を有する非侵襲的脳機能画像検査法を組み合わせて、同一の三次元座標上で評価を行うことにある。そのためのプラットフォームとして、既にPETの解析で確立されているStatistical Parametric Mapping(SPM)法を応用することとした。PETによる高次脳機能の評価においては、わずかな信号を検出するために複数の被験者のデータを平均加算する必要があったが、高感度の三次元PETの導入により標識トレーサの投与量を従来の数分の一に減少させることが可能になり、被曝量の軽減をもたらすとともに信号量の増加により各個体における評価が可能になった。また、MRIにおいても高速イメージングの導入により、短時間での機能的MRIデータの収集が可能になった。PETとMRIのこの技術的進歩は、高次脳機能研究に大きなインパクトを与えるものである。そこで、同一の被験者に、言語生成に関する同一の課題を与えて三次元PETと機能的MRIによる検査を施工した結果、大脳皮質領域における脳機能の賦活領域はほぼ一致し、統計的な有意差の点でMRIが優れていた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Hidehiko Okazawa: "Measurement of regional cerebral plasma pool and hematocrit with Copper-62-labeled HSA-DTS." Journal of Nuclear Medicine. 37巻7号. 1080-1085 (1996)
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[Publications] Hidehiko Okazawa: "Estimation of regional cererbal blood flow with Copper-62-PTSM and a three-compartment model." Journal of Nuclear Medicine. 37巻7号. 1089-1093 (1996)
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[Publications] Taturo Tsuchida: "Nonlinearity correction of brain perfusion SPECT based on permeability-surface area product model." Journal of Nuclear Medicine. 37巻7号. 1237-1241 (1996)
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[Publications] Hidehiko Okazawa: "Cochlear implant efficiency in pre-and post-lingually deaf subjects : a study with H_2^<15>O and PET." Brain. 119巻. 1297-1306 (1996)
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[Publications] Koichi Ishizu: "Extraction and retention of technetium-99m-ECD in human brain : dynamic SPECT and oxygen-15-water PET studies." Journal of Nuclear Medicine. 37巻10号. 1600-1604 (1996)
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[Publications] Naoya Hattori: "One-day protocol for cerebral perfusion reserve with acetazolamide." Journal of Nuclear Medicine. 37巻12号. 2057-2061 (1996)