1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07557123
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Research Institution | NIHON UNIVERSITY |
Principal Investigator |
斎藤 毅 日本大学, 歯学部, 教授 (60059235)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 寛 日本大学, 理工学部, 教授 (90130632)
山岡 大 日本大学, 歯学部, 助手 (60182408)
小森 規雄 日本大学, 歯学部, 助手 (60153681)
明石 俊和 日本大学, 歯学部, 講師 (80102606)
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Keywords | 歯周組織の診査 / 歯の動揺度 / 歯の減衰固有振動 / 歯の打診 / 歯の弾性係数 / 歯の粘性係数 |
Research Abstract |
歯周組織に囲まれた歯は、振動を加えた場合に一定の固有振動数を有し、共振現象が起こる。本研究は歯の振動応答を解析し、歯周組織の病的変化を力学的に評価するもので基礎的解析から臨床応用へと拡大し、3年計画で実用化研究を行ったた。 平成7年度において試作開発したシステムを用い、これを臨床に使用可能な装置として装置の小型化ならびに単純化(ポ-タブルタイプ)を図り、顎模型によるモデル実験から得られた情報を踏まえて、平成8年度には1)歯の長軸方向(垂直方向)からの槌打が安定した成績が得られることから、長軸方向からの槌打による方法が適当であるとした。2)開発したシステムを用い、顎模型で得られた成績をボランティアによる生体のデータと対比するためコンピューター処理した結果。減衰固有振動数、弾性定数、粘性定数および弾性定数と粘性定数との比などのパラメーターは、情報が十分でなく歯周疾患を想定した顎模型による基礎的検討が必要であると考えられた。 以上から、平成9年度は、これまでの問題を解決するために、まず円柱棒に縦の切り込みを加えて複根歯模型を想定した歯根模型を作成し、減衰固有振動数に関連する各パラメーターを求めた。その結果、切り込みの幅を増すに従い、また歯根内中隔の深さを浅くするに従い、各パラメーター値は小さくなること、さらにこのパラメータ値は歯を支持する歯周組織の面積に依存することを明らかにした。次いで臨床応用を踏まえ、市販の客観的測定装置であるPERITEST(R)およびMOBILITYCHECKER(R)による測定値と対比した結果、これらの測定値は単なる有効数字2桁の値での情報であるのに対し、本装置では異なる物性によるパラメータ値および減衰固有振動波動から豊富な情報が得られることを明らかにし、しかも再現性の高い測定法の開発に連なるものと考えられた。
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Research Products
(1 results)