1995 Fiscal Year Annual Research Report
リウマチ因子糖鎖による早期慢性関節リウマチ患者の高精度検出法の開発
Project/Area Number |
07557226
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
水落 次男 東海大学, 工学部, 教授 (90133149)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中田 宗宏 東海大学, 工学部, 講師 (00266371)
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Keywords | 慢性関節リウマチ / リウマチ因子 / IgG / 早期リウマチ / 血清検査 / リウマチ診断 / 糖鎖構造異常 / レクチン |
Research Abstract |
自己抗体であるリウマチ因子を産生する慢性関節リウマチ(RA)患者では、リウマチ因子の反応相手であるIgGの糖鎖がガラクトースを欠くという構造異常を起こしていることが我々により明らかにされ、この糖鎖異常IgGがRA患者の産生するリウマチ因子の特異的反応相手であると考えられている。そこで本研究では、ガラクトース欠損IgGと反応するリウマチ因子の糖鎖を特異的に検出する簡便・迅速な血清検査法を確立して早期慢性関節リウマチ患者の高精度検出法を実用化するとともに、この血清検査法の病態生化学的意義を明らかにすることを目的として研究を実施した。まず、健常人血清を硫安沈殿後、DEAEセルロースカラムクロマトグラフィやスーパーデックス200pgカラムを用いたFPLCを行い、健常人IgGを高純度に大量調製した。次に、これを原材料として我々が最近開発した糖鎖工学的手法を駆使してガラクトース欠損IgGを作製した。なお、このIgG標品がガラクトースを完全に欠損していることは糖鎖構造解析を行って確認した。そこで、種々の固相にこのガラクトース欠損IgGを固定化し、これに結合するRA患者血清中のリウマチ因子の糖鎖をRCA120レクチンで特異的に検出するため、IgGの固定化条件や用いるレクチンの濃度、反応溶液中の界面活性剤の濃度、ブロッキング剤の種類およびその濃度、血清検体の希釈率、反応温度や反応時間などを詳細に検討し、血清検査法の構築に必須である至適分析条件を確立することができた。また、被検血清として健常人血清、RA、その他の膠原病、その他のリウマチ性疾患、肝疾患などの患者血清を集めて分析した結果、本血清検査法が従来のリウマチ因子測定法と比較してRA患者の特異的検出や早期RA患者の検出効率においてはるかに優れていることが判明し、本血清検査法がRAの診断に大変有効であることを明らかにできた。
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[Publications] Sugimoto, M.: "Oligomannose-coated liposomes as an adjuvant for the induction of cell-medlated immunity" FEBS Lett.363. 53-56 (1995)
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[Publications] Matsushita, M.: "A novel human serum lectin with callagen-and fibrinogen-like domain which functions as an opsonin" J. Biol. Chem.271. 2448-2454 (1996)
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[Publications] 水落次男: "HIV表面糖鎖結合新型エイズ治療薬の開発" 日本臨床. 53. 2340-2349 (1995)
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[Publications] 中田宗宏: "免疫グロブリンの糖鎖構造" 臨床検査. 39. 636-642 (1995)
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[Publications] 中田宗宏: "リウマトイド因子と糖鎖構造" 診断と治療. 83. 1173-1177 (1995)
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[Publications] 中田宗宏: "Medical Topics Series リウマチ '95" RA診断におけるリウマチ因子糖鎖測定の意義, 96-102 (1995)
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[Publications] 志方幸道: "リウマチ病セミナーVI (永井書店)" 慢性関節リウマチにおける糖鎖異常, 184-193 (1995)