1995 Fiscal Year Annual Research Report
各種吸収性材料および高強度ポリビニルアルコールの臨床応用に関する研究
Project/Area Number |
07557251
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
三井 宜夫 奈良県立医科大学, 医学部, 助教授 (70145845)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玄 烝烋 京都大学, 生体医療工学研究センター, 助教授
富田 直秀 京都大学, 生体医療工学研究センター, 助教授 (50263140)
筏 義人 京都大学, 生体医療工学研究センター, 教授 (00025909)
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Keywords | 吸収性 / ポリ乳酸 / ポリビニルアルコール |
Research Abstract |
生体吸収性材料であるポリ乳酸を用いた整形外科用骨接合材料は、現在スクリューが臨床応用されるにいたっている。しかし、加工のしにくさ、強度面などによりその他の生体吸収性骨接合材料は開発、臨床応用されていない。また、金属製の骨接合材料と比較してデメリットも多いが、抜釘が不要であり再手術がいらないといったメリットは、非常に重要であるといえる。 本年度、ランボットワイヤーの代替材料として、生体吸収性のポリ乳酸による組紐を作成し、組紐(以下PLLA組紐)とランボットワイヤーとの比較検討をおこなった。本年度実施した研究に関して報告する。 1)Cleeping Test;高分子ポリマーであるポリ乳酸は、金属性の骨接合材料とは異なり長期間の負荷によりcleepingがみられる。1kgの荷重下三ヶ月間でのcleepingは約2%であった。これは、十分に臨床に適応できる程度のcleepingと考えられる。 2)生体内におけるLoosening Test;生体内において長時間締結したPLLA組紐のlooseningを調べるため実験動物に埋め込むことができるdeviceをテフロンおよびシリコンゴムにて作成した。現在実験中である。 3)引っ張り試験;引っ張り試験器を用いてPLLA組紐とランボットワイヤーとの引っ張り強度の比較検討をおこなった。今回作成したPLLA組紐は、ランボットワイヤーの約80%の引っ張り強度を有することがわかった。 4)衝撃試験;瞬時の衝撃力にどの程度の耐久力があるのかを調べるため、定期的に一定の衝撃をあたえて骨接合材料の締結力を定量化する装置を作成した。現在実験中であるが、繰り返しの衝撃に対してランボットワイヤーの方が早く断裂するデーターがみられている。
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[Publications] O.N.Tretinnikov,K.Kato,and Y.Ikada: "In vitro hydroxyapatite deposition onto a film surface-grafted with organophosphate polymer" Journal of Biomedical Materials Research. 28. 1365-1373 (1994)
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[Publications] H.Ohgushi,Y.Dohi,S.Tamai and S.Tabata: "Osteogenic differentiation of marrow stromal stem cells in porous hydroxyapatite ceramics" Journal of Biomedical Materials Research. 27. 1401-1407 (1993)