1996 Fiscal Year Annual Research Report
口腔保健医療従事者を対象とした禁煙指導のための教育訓練プログラムの開発
Project/Area Number |
07557285
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
雫石 聰 大阪大学, 歯学部, 教授 (00028789)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 正和 財)大阪がん予防検診センター, 課長(研究者)
大島 明 大阪府立成人病センター, 部長(研究者)
埴岡 隆 大阪大学, 歯学部, 講師 (00144501)
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Keywords | 口腔保健 / 歯科医師 / 歯科衛生士 / 喫煙 / 禁煙サポート / 禁煙プログラム / 教育訓練 / 禁煙指導 |
Research Abstract |
口腔保健医療の場で喫煙者に対して禁煙を勧め、禁煙希望者の禁煙をサポートするために、口腔保健医療従事者を対象とした禁煙指導のための教育訓練プログラムを開発することを目的として本研究を行った。まず、禁煙についての意識が高いと思われる日本禁煙推進医師歯科医師連盟の歯科医師会員に歯科医師の禁煙指導の実態と禁煙指導を行う上での障壁について調査を行った。その結果、禁煙指導についての意識が高い集団においても、禁煙指導のレベルには、喫煙についての質問をするレベルからニコチンガムを用いた高度な指導に至るまで多様であることが判明した。そして、医科用の禁煙指導訓練を受けた者は高いレベルの禁煙指導を行っていた。禁煙指導を日常診療の場で行う際に障壁となり得る項目については、『紹介できる機関がない』、『患者の抵抗や不満』、『時間がない』ことが示された。また、『患者教育のための教材がない』ことも障壁と考えていた。本調査では、試作した歯科用の禁煙指導教本を配付し現場での適用についての意見を聞いたが、高い評価を得た。この調査結果をまえて、(1)多くの歯科医師・歯科衛生士により禁煙指導が行えるように、禁煙指導の普及を第一に考えた、患者に喜ばれ短時間でできる禁煙指導のための教育訓練プログラム、(2)ニコチンガムを用い、患者個人のプライベートな部分にまでふみこんだ高度なサポートを考えた教育訓練プログラム、に分けて開発する必要があることが判明した。次いで、呼気中の一酸化炭素濃度測定器を歯科診療室で使用した結果、患者の禁煙の動機付け、禁煙の継続に有効であることが歯科患者においても確認された。一方、米国における歯科用の禁煙指導訓練プログラムについての文献調査を並行して行い、これらの結果を総合して、口腔保健医療従事者を対象とした禁煙指導のための教育訓練プログラムを試作した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 埴岡 隆: "予防歯科における歯周保健のための禁煙プログラム" 歯界展望別冊 デンタルオリンピア'95. 別冊. 205 (1996)
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[Publications] 岸本美香子: "歯科医師のライフスタイルに関する研究-第1報 歯科医師の健康習慣" 口腔衛生学会雑誌. 46・4. 598-599 (1996)
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[Publications] 埴岡 隆: "口腔保健医療従事者のための禁煙サポート訓練プログラムの検討" 口腔衛生学会雑誌. 46・4. 600-601 (1996)
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[Publications] 埴岡 隆: "歯周病患者と喫煙習慣" 日本歯科医師会雑誌. 49・6. 17-29 (1996)
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[Publications] 雫石 聰: "歯科医師とスタッフが行う禁煙サポート-患者に喜ばれる禁煙サポートのために-" 二紀出版, 9 (1996)
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[Publications] 雫石 聰: "喫煙に関連した口腔疾患のスクリーニングガイド-患者自身に直接見せることができる-" 二紀出版, 26 (1996)