1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07558015
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
吉岡 亮衛 国立教育研究所, 教育情報・資料センター, 主任研究官 (40200951)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
益子 典文 鳴門教育大学, 教育方法講座, 助手 (10219321)
坂谷内 勝 国立教育研究所, 教育情報・資料センター, 研究員 (70187053)
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Keywords | 科学教育 / 教具 / 実験 / 観察 / 計測 / 制御 |
Research Abstract |
(1)これまで開発を行ってきた先行機種について、利用者側からの意見や問題点、授業での評価等を地方教育センターの協力を得てまとめた。これに基づいて、今回開発する生徒用実験観察情報収集装置で実現すべき機能の基本構想を立案した。 (2)基本構想に基づき、具体的な回路及び素子構成等との調整を行い、装置の仕様を決定した。 (3)装置の第一次試作を行い、操作の簡易化、表示の大型化、赤外線通信機能、センサの自動判別機能等について評価を実施した。 (4)第一次の試作に基づいて再度回路を検討し、装置の外観設計も含めた第二次の試作を行った。第二次試作では装置の小型化を実現するために4層プリント基板を起こし、素子は両面実装とした。この他、防滴対策のためのキーボードの変更、表示の大型化と表示情報量の増大を図った。また、これらの変更点に対応したモニタプログラムの開発を行った。 (5)小、中高等学校、及び教員研修において試作した実験観察情報収集装置を使った授業、研修講座の実験による総合評価を計画中である。 本年度の研究開発から得られた生徒用実験観察情報収集装置で実現すべき機能についての知見を次にまとめる。 ・実験のスペース等の面からB6版程度に装置を小型化する。 ・室外使用(携帯性)、無人測定、無停電測定を可能とするため、1.5時間以上の電池動作を保証する。 ・センサの自動判別機能(センサを交換するだけで所定の単位系に変換表示をする)を実現する。 ・飼育・栽培・培養等と並行して観測を行うための制御機能(環境の温度制御、自動給餌、間欠自動撮影、活動量の測定等の機能)を実現する。 ・パーソナルコンピュータとの連携及び装置間を結ぶネットワーク機能(装置間におけるデータの収集、保存、交換機能、生徒実験データのモニタリング機能、装置間のネットワーク接続による多点計測機能)を実現する。 ・化学薬品、水滴等からの影響を配慮して防滴構造とする。 ・操作の簡易化(機能メニューの階層化を必要最小限に止めることで操作性の向上を図る)を図る。 ・表示の大型化、表示情報量の増大(見やすい表示と理解しやすいガイドの提示、表現できる文字の増大)を図る。 本年度の開発では操作の簡易化、装置の小型化、表示の大型化、充電式電池駆動の実現、防滴処理、センサの自動判別機能については概ね計画した性能が得られた。 赤外線通信機能については、現時点で高速赤外線通信の規格が固まっていなかったことや、関係回路素子の入手が困難であったことから、平成8年度以降に開発を行う予定である。
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