1995 Fiscal Year Annual Research Report
自己発見の契機としての進路決定ガイダンスシステムの設計と開発
Project/Area Number |
07558018
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
繁桝 算男 東京大学, 教養学部, 教授 (90091701)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 明子 帝京大学, 理工学部, 講師 (70230654)
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Keywords | 進路選択 / シミュレーション / 興味 / 適性 / データベース / 規範モデル / 主観確率 / 効用 |
Research Abstract |
本年度は、進路相談システムの骨格を構築した。 このシステムは、自分自身について知ること、企業について情報を検索すること、決めかたについて学習すること、将来の決定についてシミュレーションすることなどができる。 1.興味や適性について、コンピュータによるテストを行い、結果をプロフィールとして表示する。これによって、自分の現状について考える。 2.企業についての情報を集め、データベース化する予定であったが、この点に関しては、本年度は完成していない。現在は、システムのこの部分は、印刷情報によっている。 3.ベイズ的な決めかたについて学習する。すなわち、最初に代替案を列挙し、関連する不確定事象の主観確率を評価し、結果の効用を評価するという過程を経て、最後に、期待効用によって、主観確率と効用を統合する。ベイズ的な決めかたは一種の規範であり、現実の人間はこのような規範的な決めかたはしないが、規範モデルがあることを意識することは、現実の決めかたによい影響があると考える。 4.進路選択のシミュレーションを行う。すなわち、進路の選択を決定の木(ツリー)として、表現し、最後の結果について効用評価を行い、当面の代替案のそれぞれの期待効用を評価し、期待効用最大化によって、もっともよい代替案を選ぶ。次に、期待値の評価について再考し、もし、ある努力をすることによって、その主観確率が変容する場合には、新しい期待効用を計算する。
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[Publications] 横山 明子: "コンピュータによる進路決定支援 システムの構築(2)" 帝京大学理工学部研究年報 人文編. 5. 139-166 (1995)
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[Publications] 繁桝 算男: "意思決定の認知統計学" 朝倉書店, 156 (1995)