1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07558050
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Section | 試験 |
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
尾崎 俊治 広島大学, 工学部, 教授 (10034399)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土肥 正 広島大学, 工学部, 助教授 (00243600)
三谷 喜八郎 (株)広島情報シンフォニー, 相談役
|
Keywords | 身障者 / 情報通信 / アクセス環境 / バックアップ作業 / アクセス機器 / 障害効果 / 確率 / 統計 |
Research Abstract |
平成7年度に実施したポインティング機器評価実験で得られた知見をベースに,身障者が各種アクセス機器を使用してコンピュータへの入出力作業を行うことを容易にする管理支援ツールを作成した.本年度はこれを用いて,データベースシステムにおけるデータ保全作業と身障者によるヒューマン・エラーの関連について調査した. まず,身障者がデータベースへの入出力作業を行う場合重要となるのが,視覚障害や手腕障害をもつ情報処理技術者の作業ミスによる効果を定量的に評価しなければならないことである.(株)広島情報シンフォニ-のデータマネージメント部門を対象に調査した結果,データベース管理支援ツール上で表示されるデータ保全時期を見逃したり,保全時点で誤操作を行うことが瀕繁にあることが判った.データベース上でシステム障害が発生した後の回復動作(ロールバック・リカバリ操作)の表示を見のがすことによって,回復動作が通常よりも倍近くの時間がかかることも問題として挙げられた. そこで,システム障害だけでなく身障者のヒューマン・エラーも考慮した上で,データベースに自動チェックポイント機能を追加した確率モデルの解析を行い,ヒューマン・エラーと身障者の操作能力の観点から効率的なデータベース管理支援システムを構築した.また,パーソナルコンピュータを使用する際に,データを2次記憶媒体(フロッピ-ディスクや光ディスク)にバックアップするためのシステム工学的手法についても開発を行った.結果として,フィールドテストとアンケート調査を実施し,構築されたデータベース管理支援システムやバックアップスケジュールの生成法が有効であることが確認された.
|
-
[Publications] 小田切政徳: "最適チェックポイント方策におけるシステム障害の影響について" システム制御情報学会論文誌. 9・2. 41-50 (1996)
-
[Publications] M. Odagiri: "An Economical Analysis for Hybrid Data Backup System" IEICE Trans. Fundamentals. 79・1. 118-125 (1996)
-
[Publications] 土肥正: "データフロッピ-ディスクの最適I/Nバックアップ手続きに関する一般的方法" 電子情報通信学会論文誌(A). 80・1. 213-220 (1997)
-
[Publications] 尾崎俊治: "確率モデル入門" 朝倉書店, 183 (1996)