1995 Fiscal Year Annual Research Report
社会環境の変遷を考慮した都市の雪害軽減支援システム開発
Project/Area Number |
07558057
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
北浦 勝 金沢大学, 工学部, 教授 (70026269)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉森 正義 福井県雪対策技術センター, 次長
深澤 大輔 豊田工業高等専門学校, 建築学科, 教授 (40113401)
宮島 昌克 金沢大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (70143881)
高山 純一 金沢大学, 工学部, 助教授 (90126590)
木俣 昇 金沢大学, 工学部, 教授 (30026166)
|
Keywords | 雪害 / 雪害軽減 / リスク評価 / 除排雪 / なだれ / 雪処理 |
Research Abstract |
本年度の研究成果を以下に要約する。 (1)雪国の雪害リスクを事項別に分類し、生産面、生活面、公共面(都市的)ごとのリスクを摘出した。また、リスク調査のためのアンケートを作成、配付した。この結果と無積雪地のそれを比較することにより、雪国におけるリスクを定量的に評価することができた。 (2)行政や市民の雪に対する取り組みが地域によってどのように異なっているかを調査し、将来の高齢化社会を考慮に入れた取り組み方について分析を行った。特に、多雪地の信濃川流域のまちをモデルケースとして取り上げ、高齢者にやさしいまちづくりの在り方を提案した。 (3)高齢者などの生活弱者にとって最も身近でかつ重大な問題となっている屋根および生活道路の除排雪の実態について調査した。特に空間整備の観点から、屋根雪下ろしと道路除排雪を連携し、効率的に行う方法についての研究を行った。除排雪のシミュレーション結果から、現在の雪処理技術の問題点を列挙し、その対応策について言及した。 (4)構造物への外力評価という観点から、白山山麓のある地区を対象に、積雪深の統計データを基に斜面上を流れる3次元のなだれシミュレーションを行った。この結果、なだれから構造物を守るこのとできる防護工の規模や強度を算出することができた。 (5)雪害対策を効率よく行うために、人工ニューラルネットワークをパソコンで構築し、積雪現象のシミュレーションを行った。その結果、観測値とよい対応を得られた。
|
-
[Publications] 北浦 勝,他3名: "納口モデルを用いた白山山麓集落のなだれ対策に関する検討" 第12回日本雪工学会大会論文報告集. 77-80 (1996)
-
[Publications] 深澤大輔: "自然融雪式載雪型屋根の提案" 同上. 47-54 (1996)
-
[Publications] 前田博司,他1名: "ニューラルネットワークによる積雪シミュレーションの可能性" 日本建築学会学術講演梗概集. 93-94 (1995)
-
[Publications] 東山禎夫,他2名: "瓦屋根上に設置した太陽電池パネルの雪処理制御" 第12回日本雪工学会大会論文報告集. 55-60 (1996)
-
[Publications] 青山清道,他3名: "豪雪地域における高齢者への対応策" 同上. 237-240 (1996)
-
[Publications] 大垣直明,他1名: "戸建新築住宅における住宅様式の地域性に関する研究" 同上. 185-188 (1996)