1996 Fiscal Year Annual Research Report
無人航空機観測用超小型高能率大気サンプリングシステムの開発
Project/Area Number |
07558076
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Section | 試験 |
Research Institution | National Institute of Polar Research |
Principal Investigator |
和田 誠 国立極地研究所, 研究系, 助教授 (40132716)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 標 日酸商事(株), プロジェクト技術・研究担当, 部長
青木 周司 東北大学, 理学部, 助教授 (00183129)
森本 真司 国立極地研究所, 北極圏環境研究センター, 助手 (30270424)
橋田 元 国立極地研究所, 南極圏環境モニタリング研究センター, 助手 (00280537)
塩原 匡貴 国立極地研究所, 南極圏環境モニタリング研究センター, 助教授
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Keywords | クライオポンプ / 温室効果気体 / 断熱膨張 / 無人航空機 |
Research Abstract |
高層大気採集用の小型高能率自動大気サンプリングシステムを開発するため、小型クライオポンプの開発と試験、大口径バルブの開発を行った。 小型クライオポンプは、試料大気を極低温に冷却することによってサンプリング容器内壁に凝固させる装置であり、本システムに必須のものである。本年度は、平成7年度に試作したクライオポンプ用冷却素子の性能試験と高圧ネオンガスの液化試験を行った。まず、冷却素子に導入される前の高圧ネオンガスを液体窒素温度まで冷却するための予冷装置を製作し、その冷却効率を確認した。次に、液体窒素温度まで冷却した高圧ネオンガスをクライオポンプ用冷却素子に導入し、ネオンガスを断熱膨張させることによって発生する寒冷量を測定した。発生した寒冷量は、ネオンガスの質量流量が0.77g/secの場合に13.9〜17.9J/secであり、理論計算から求めた発生寒冷量の予測値と非常に近い値であった。さらに、発生寒冷量の予測値と非常に近い値であった。さらに、発生寒冷量測定時と同じ条件でネオンガスを冷却素子に連続的に導入することによって、冷却開始から145秒後にネオンガスの液化を確認した。クライオポンプ用冷却素子を用いて、非常に短時間で液体ネオンを製造できたことは、本サンプリングシステムを実現する上で非常に大きな前進であると考えられる。今後、発生寒冷量の精密測定を行い、液体ネオンの製造効率を最適化するために必要な条件を求める予定である。 気圧の低い成層圏高度において大気試料を効率よく採取するためには、大気試料導入系のコンダクタンスをできるだけ大きくする必要がある。そのため、コンダクタンスの大きい真空バルブの開発と試験を行った。真空シール性能を低下させることなくオリフィス口径を大きくするするために、最適なシール材の検討等を行った結果、コンダクタンスが従来の真空バルブと比較して1.5倍のバルブの開発に成功した。
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Research Products
(1 results)