1996 Fiscal Year Annual Research Report
タンパク質の寿命決定機構の解明とタンパク質の寿命調節
Project/Area Number |
07558094
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Research Institution | University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 紘一 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教授 (80011948)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
反町 洋之 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助手 (10211327)
西道 隆臣 東京大学, 臨床医学総合研究所, 研究員 (80205690)
石浦 章一 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教授 (10158743)
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Keywords | タンパク分解 / カルパイン / 寿命 / 筋ジストロフィー |
Research Abstract |
タンパク質は合成された後に、細胞内の特定の位置に運ばれ、そこで機能を果たした後に分解していく。一般的に可溶性タンパク質の半減期は構造タンパク質に比べて短いが、同じ細胞質内のタンパク質でも極端に寿命の短いオルニチンデカルボキシラーゼから、寿命が長い乳酸脱水素酵素まで種々のものが存在する。このタンパク質の寿命がどのうよな因子によって調節されているかについては現在のところ明らかではないが、基質特異性の高い細胞内プロテアーゼの存在が寿命決定の有力に候補であると、考えられている。 そこで本研究では、高等動物の細胞内プロテアーゼの代表であるカルシウム依存性プロテアーゼ・カルパインを例にとって、カルパインの活性化機構、基質認識機構、各種アイソフォームの基質特異性、などについて検討した。特に、骨格筋や平滑筋組織に特異的に発現するアイソフォームには自己消化が速いという共通性が認められたため、この急速な自己消化がいかなる分子認識によって起こるかについて、変異導入などの分子遺伝学的手法を用いて解明にあたった。また、カルパインと相互作用するタンパク質の同定も行い、タンパク質の寿命が分子自身に存在する一次構造などの情報だけではなく、高次構造や分子間相互作用によって決定されていることを明らかにした。
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[Publications] Tsujinaka,T.et al.: "Interleukin 6 receptor antibody inhibits muscle atrophy and modulates proteolytic & stems in interleukin-6 tramsgenic mice." J.Clin.Invest.97. 244-249 (1996)
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[Publications] Sorimachi,H.et al.: "Structure and physio logicol functions of ubiquitous and tissue-specific calpain species." Adv.Biophys.33. 101-122 (1996)
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[Publications] Sorimachi,H.et al.: "Primary structure of rat μ-calpain large subumits are,respectivaly,maderately and highly similar to those of human" Biodnim.Biophys.Acta. 1309. 37-41 (1996)