1996 Fiscal Year Annual Research Report
真核生物染色体DNA複製蛋白複合体の多量発現ベクター開発と簡易精製法の開発
Project/Area Number |
07558101
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
杉野 明雄 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (90231737)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
正井 久雄 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (40229349)
釣本 敏樹 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス科, 助教授 (30163885)
伊藤 建夫 信州大学, 理学部, 教授 (40051817)
真木 寿治 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス科, 教授 (20199649)
真木 智子 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (60212205)
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Keywords | DNA複製複合体 / 多量発現ベクター / バキューロウイルスベクター / 昆虫細胞 / 出芽酵母 / Cdc7-Dbf4 protein kinase複合体 / RF-C複合体 |
Research Abstract |
去年は出芽酵母染色体DNA複製開始に必要なCdc7-Dbf4 protein kinase複合体をバキュロウイルスベクターを使用し、昆虫細胞Ff9で多量発現に成功したので本年度はこの複合体の簡易精製法の開発に努力した。結果として世界で初めて精製した活性のあるCdc7-Dbf4 protein kinaseが多量に得られた。これを使用し、このprotein kinaseでリン酸化される基質として染色体DNA複製ライセンス因子の1つであるMcm2,3,4及び6が利用されることを明らかにした。一方、同様の方法で出芽酵母RF-C複合体(五つの異なったサブユニット、Cdc44,Rfc2,Rfc3,Rfc4及びRfc5から成る)の多量発言を試みたが不成功であった。一方、出芽酵母複製ベクターに各々の遺伝子を組み込んだベクターを同一の酵母細胞に導入し、ガラクトース存在下で各々蛋白を同時に細胞内で発現するとこれらのベクターを持たない細胞に比較し、10〜50倍のRF-C活性の上昇がみられた。このことから細胞内でRF-C複合体が少なくとも10〜50倍できたと考えられる。現在この細胞を用いてRF-C複合体の簡易精製法を開発している。特にRF-C複合体がPCNAと固く結合することによりPCNAがRF-C複合体の持つDNA-dependent ATPaseを促進する性質を活用し、PCNA-Sepharose columnを利用する方法を開発中である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Sugimoto,K.: "Rfc5,a small subunit of replication factor C complex,couples DNA replication and mitosis in budding yeast" Proc.Natl.Acad.Sci.,USA. 93. 7048-7052 (1996)
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[Publications] Noskov,V.: "The RFC2 gene encoding the third largest subunit of the RF-C complex is required for chromosomal DNA replication and cell cycle checkpoint" Mol.Cell Biol.17(in press). (1997)
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[Publications] Lei,M.: "Mcm proteins are phosphorylated by Dbf4/Cdc7 protein kinase at the G1/S transition in Saccharomyces cerevisiae" Cell. (in press). (1997)