1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07558105
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
加藤 聖 金沢大学, 医学部, 教授 (10019614)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷井 秀治 金沢大学, 医学部, 助教授 (90110618)
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Keywords | 画像処理 / マイクロコンピューター / 金魚 / 行動 / 左右の回転 / 体軸の傾き |
Research Abstract |
自由に遊泳する金魚の入った水槽の上方と、側方からCCDカメラを2台設置し、背景との色抽出から金魚の動画像を画像ボード(インターフェース)を介してパソコンに取り込んだ。金魚の重心座標を求め、時々刻々金魚の位置座標をハードディスクに貯蔵した(0.25秒/1フレーム)。この位置座標データを基にして一定時間(通常60分間)の遊泳軌跡や遊泳速度、総運動量等を定量化かつグラフ化した。更に一定距離50mmごとの左右の回転比や、上方向から見た金魚の体軸の傾きなども定量化しグラフに表した。更に、1匹の金魚に対して多少色の異なる2匹目の金魚を水槽に入れ、2匹同時に行動軌跡を描くこともできた。但しこの場合には1フレーム約1秒要した。次に本年度はこのシステムを金魚の片眼視神経切断からの再生過程に応用を試みた。片眼視神経切断により、金魚は未処置視神経(眼)側に多く回転した。この回転異常は視神経切断後10日間位持続し、徐々に回復し、ほぼ4週間で左右の回転比は同じになった。なお、正常コントロール群では、左右の回転比は全く同じであった。また、上方から観察した体軸の傾きも、同様片眼視神経切断後7〜10日間位最大10°、正常未処置視神経(眼)側に傾いた。その後徐々に回復し、30〜40日で正常に復した。これらの結果は金魚の視神経再生を意味する。また、この視神経再生はHRPを用いた形態学的実験からも確かめられた。以上本画像処理システムは水生動物の行動を客観的かつ定量的に取り扱った最初の仕事であり、汎く水生動物に応用可能な有用システムと評価された。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 島田洋一,加藤聖 他1名: "金魚の視神経再生過程における行動の動画像処理による解析" 電子情報通信学会,信学技報. MBE-95-4. 23-28 (1995)
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[Publications] Kato,S.et al.: "Behavioral regeneration after transection of goldfish optic nerve" Jpn. J. Physiol.45 Suppl. S155 (1995)
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[Publications] Shimada,Y,Kato,S. et al.: "Behavioral regeneration after transection of the goldfish optic nerve analyzed with a computer image processing system" Retinal degeneration and regeneration. Kugler Publication. 186-192 (1996)
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[Publications] Kato,S. et al.: "A quantification of goldfish behavior by image processing system" Behav. Brain Res.(in press). (1996)
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[Publications] Okada,K.,Kato,S.他1名: "Behavioral analysis of goldfish with a microcomputer system" Jpn. J. Physiol.46(in press). (1996)