1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07558124
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
林 紘三郎 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (90026196)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 浩 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (00263228)
山本 憲隆 大阪大学, 基礎工学部, 講師 (40210546)
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Keywords | 生体組織 / 組織培養システム / 動的負荷 |
Research Abstract |
動的負荷装置の設計,組織培養チャンバーの設計と製作,これらを組み合わせた動的負荷環境下生体組織培養システムの試作を行い,さらに,モデル組織として家兎膝蓋腱コラーゲン線維束を静的負荷環境下で培養して,細胞生存率や組織の力学的特性を調べ,負荷試験装置,培養維持装置としての試作システムの基本的性能を評価した。 (1)動的負荷装置の設計:繰り返し位置決め精度の高いリニアアクチュエータを使用し,そのロッドにアクリル製アダプタを固定して,一度に4つの組織を取り付け可能とした。各組織に加わる荷重はロードセルによりそれぞれ経時的に測定可能とした。 (2)組織培養チャンバーの設計:培養チャンバーはアクリル二重槽とした。内槽の底部に培養皿を設置し,外槽と蓋には恒温槽から37℃の温水を循環させ,またチャンバー内に加湿した37℃のAir+CO_2混合ガスを供給することによりチャンバー内の湿度,培地の温度およびpHの維持が可能であった。 (3)システムの試作:動的負荷装置および組織培養チャンバーを組み合わせて動的負荷環境下生体組織培養システムを試作した。培養チャンバーの片側側面に開けた内槽への貫通孔に,アクチュエータのロッドを通し,アダプターを介して組織を把持するチャックと連結した。チャンバーの反対側面の貫通孔にはロードセルのロッドを通し,もう一方のチャックと連結することにより,培養状態で組織に加わる負荷が経時的に計測可能であった。 (4)組織培養試験:モデル組織として,直径約300μmの家兎膝蓋腱コラーゲン線維束を静的負荷環境下で培養し,培養維持能力等の基本的性能を評価したところ,2週間の培養維持が可能であった。 現在,操作性等の改良を行っており,次年度は動的負荷環境下での性能評価を行う予定である。
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