1995 Fiscal Year Annual Research Report
高安全知能自動車用多値VLSIプロセッサに関する研究
Project/Area Number |
07558151
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
亀山 充隆 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (70124568)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鄭 小衛 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (70261576)
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Keywords | 多値連想メモリ / 危険検出ルール / 1トランジスタセル / フローティングゲートMOSトランジスタ / 非数値データ処理 / 高安全自動車 / 多値CAM |
Research Abstract |
本年度の研究では、まず、安全走行のための危険検出ルールの仕様化とそれをワークステーション上でシミュレーションし、ルールの妥当性を評価した。すなわち、開発する高安全自動車の警報システムを構築する上で必要となる危険状態について分類し、危険検出ルールの機能的仕様をまとめた。ここで、危険検出ルールとしては、教則本に基づく交通規則のルール化、物理的モデルに基づく危険状態のルール化(障害物と自分との距離、相対速度、制動距離、路面状況等から物理的に危険状態を計算したルール)、危険検出の経験的知識のルール化の3つに分類し、これらについて具体的なルールを構築した。また、危険検出ルールの性能を評価するため、実際の画像をワークステーションに取り込み、危険検出のシミュレーションを行った。この結果に基づき、各ルールにおける特徴量の種類やそれらの組合せ方法を決定した。なお、上記に関連する研究成果は計測自動制御学会論文誌に掲載された。 また、危険状態を瞬時に検出するためのアクセラレータとして、高性能多値連想メモリ(CAM)の設計、性能評価を行った。CAMは本来、入力情報と全ての記憶ルールとの比較のように非数値データの並列処理に適したハードウェアであるが、各セルではメモリ機能の他に演算機能を有するため、大容量CAMの実現は通常困難であるとされていた。本研究では、CAMの各セルに多ビット情報を記憶できると共に、セル回路がトランジスタ1個のみで構成させることにより、通常のメモリと同程度の高密度化が可能な新しいCAMを提案した。この成果は、最先端集積回路研究で最も権威のあるISSCC′96(1996年国際固体回路会議)で発表され、国内外の関連分野の研究者から高く評価された。
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[Publications] 羽生貴弘: "多レベルしきい値制御に基づく高密度CAMとその応用" 電子情報通信学会技術研究報告. ICD95-36. 41-48 (1995)
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[Publications] 張山昌論: "読み出し専用連想メモリに基づく高安全自動車用衝突チェックVLSIプロセッサの構成" 電子情報通信学会技術研究報告. ICD95-164. 87-94 (1995)
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[Publications] T. Hanyu: "Design of a Rule-Bosed Highly-Safe Intelligent Vehicle Using a Content-Addressable Memory" 計測自動制御学会論文誌. 32. 114-121 (1996)
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[Publications] 新垣 学: "4値ユニバーサルリテラルCAMと画像処理への応用" 電子情報通信学会第2種研究会技術研究報告. MVL-96-1. 55-60 (1996)
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[Publications] T. Hanyu: "One-Transistor-Cell Multiple-Valued CAM for a Cdlision Detection VLSI Processor" IEEE International Solid-State Circuits Conterence. 39. 264-265 (1996)