1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07558171
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川勝 均 東京大学, 地震研究所, 助教授 (60242153)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鷹野 澄 東京大学, 地震研究所, 助教授 (80134659)
|
Keywords | リアルタイム地震学 / CMT / モーメント |
Research Abstract |
本研究では、日本周辺の地震について長周期地震波形データを自動的に解析するシステムを構築し、地震発生後30分以内に地震の大きさとメカニズムを決定し公表できるようになることを目指している。 グローバルな地震についてはすでに方法は確立し、地震発生から3〜6時間くらいの間に地震の大きさとメカニズムを自動的に決定し世界の研究者に情報を流している。この方法について、解析の手順・解の統計的性質などについてまとめ論文として公表した。 同様の方法を日本周辺の地震について応用し、地震発生後30分程度で同様の解析が自動的に出来るようになった。この方法で得られた解を、気象庁が地震波の初動の押し引きのデータから決めたものと比較したところ、現在の方法はマグニチュウド5.5以上のものには十分に応用できることがわかり、近々解を研究者に公表する予定である。またこの比較から、両者の解が一致しないときは、マグニチュウド5.5以上のものについては、気象庁の解に問題があることもわかった。このような解析からえられる地震の大きさは、気象庁が短周期地震波の振幅から決めているマグニチュウドなどと比べて、地震の物理的大きさをより正確に反映していると考えられる。今までの解析から、気象庁のマグニチュウドは多少過大評価の傾向があることも明らかになった。 次年度は、本システムを実用運用することと、より小さな地震についても解析可能な別の方法を開発・応用することを目指す。
|
-
[Publications] H. Kawakatsu: "Automated near-realtime CMT inversion" Geophysical Research Ltters. 22. 2569-2572 (1995)
-
[Publications] Hara, Koge, and Kawakatsu: "Dtermination of the isotropic component of the 1994 Bolivia deep earthquake" Geophysical Research Ltters. 22. 2265-2268 (1995)