1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07558177
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
菅井 秀郎 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (40005517)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 圭二 名古屋大学, 工学研究科, 講師 (20227888)
豊田 浩孝 名古屋大学, 工学研究科, 講師 (70207653)
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Keywords | リチウム / 低Z材コーティング / 水素リサイクリング / 壁排気 / 水素脱離 / 昇温脱離 / 水素化リチウム / 水酸化リチウム |
Research Abstract |
核融合燃料である水素同位体と核燃焼後の灰であるヘリウムを分別して排気し、燃料水素(特にトリチウム)を回収して再利用するシステムの開発が望まれている。本研究は、リチウムパネルを利用して水素のみを選択的に排気する独自の技術を開発することを目的としている。得られた研究成果は次のように要約される。 1.融点(179℃)以下においてリチウムは水素分子とは反応しないが、水素原子・水素イオンと速やかに反応して水素化リチウムを形成する。この水素吸収は、リチウム原子1個につき水素原子1個の割合で起こり、水素原子はリチウム膜の奥深くまで拡散するので、水素の総吸収量はリチウム膜の表面積と厚さに比例する。 2.水素化リチウムを加熱すると400℃程度で水素分子とリチウムに分解する。 3.上記1,2の性質を利用して水素の選択排気システムを構築できる。すなわち、排気ダクト内で弱電離プラズマや熱フィラメントで水素原子を形成し、リチウムパネルに水素のみを吸収させる。パネルが水素で飽和した後に、400℃程度に加熱して水素を放出させて通常のポンプで排気し、リチウムパネルを初期状態に復帰させる。 4.清浄なリチウム面は活性であり、H_2O,O_2,COなどの気体と反応してリチウム化合物を形成するので注意を要する。 5.リチウム膜をのせる母材としては、グラファイトの可能性も検討したが、化学反応性が問題であり、金属の方が適している。
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[Publications] 菅井秀郎 他2名: "Lithium Wall Conditioning for Fuel and Impurity Control" Vacuum. 47巻6-8号. 981-984 (1996)
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[Publications] 豊田浩孝 他2名: "Laboratory Experiments on Hydrogen and Impurity Behaviors in Lithium-Deposited Environment" Abstracts of 12th Int.Cof.on Plasma Surface Interactions in Controlled Fusion Devices. (20-24 May)(St.Raphael). 75-76 (1996)
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[Publications] 菅井秀郎 他2名: "Laboratoty Studies on Lithium Conditioning Effects" Abstracts of Int.Workshop on Lithium Effects in Plasmas. (17-18 Oct.)(Princeton). 25-26 (1996)
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[Publications] 豊田浩孝 他2名: "Laboratory Experiments on Hydrogen and Impurity Behaviors in Lithium-Deposited Environment" Journal of Nuclear Materials. 241-243. 1031-1035 (1997)
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[Publications] 渡邊正博 他3名: "Laboratory Experiments on Lithium Chemistry and its Application to Effective Wall Conditioning" 第13回プラズマ表面相互作用国際会議(サンジェゴ,1998年5月). (発表予定).