1996 Fiscal Year Annual Research Report
偏光による遷移則の差を利用したGd-157のレーザー濃縮試験
Project/Area Number |
07558187
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Section | 試験 |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
井澤 靖和 大阪大学, レーザー核融合研究センター, 教授 (10029316)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阪部 周二 大阪大学, 工学部, 助教授 (50153903)
藤田 尚徳 大阪大学, レーザー核融合研究センター, 助教授 (70135755)
仁木 秀明 福井大学, 工学部, 助教授 (00135758)
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Keywords | レーザー同位体分離 / ガドリニウム / 選択励起 / 直線偏光 / 遷移則 / 3段階電離 |
Research Abstract |
Gd-157は吸収スペクトルに超微細構造があり、これまでのように同位体シフトのみを利用した方法では濃縮が困難である。本研究では3本の直線偏光レーザーを用い、核スピンの有無を利用して原子レーザー法によりGd-157を濃縮する方法について検討を行ってきた。本年度の成果は以下の通りである。 1)直線偏光のレーザー光による原子の励起・電離ダイナミクス 磁気副準位間の横緩和の効果を取り入れた3波長3段階光電離過程のシミュレーションコードを用いて、直線偏光のレーザー光による電離のダイナミックスを解析した。量子軸方向と光電界の方向を変えて、横緩和が電離の選択性に及ぼす効果を検討した。 2)Gd電子の分光データの整備 3段階光電離過程に利用可能な中間励起準位と自動電離準位に関する分光データの整備を行った。吸収スペクトルの測定を終了し、同位体シフトや超微細構造定数、J値を決定するためデータ整理中である。 3)イオン回収プロセスの検討 Gdイオンと中性のGd原子との電荷交換衝突断面積の衝突エネルギー依存性を測定した。Gdイオンが励起状態にあるとき、電荷交換衝突は非共鳴となり、低エネルギー側で衝突断面積が低下する。実用的には光電離により励起状態のイオンを生成することで電荷交換による選択性の損失を抑制できると予測される。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] M.Hashida,Y.Izawa et al.: ""Cross-section of symmetric charge transfer between Gd and Gd^+ in the energy range 30-1000eV"" Physical Review A. 53. 1487-1491 (1996)
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[Publications] M.Hashida,Y.Izawa et al.: ""Cross section of charge transfer between a Gd atom and its single charged positive ions in metastable state close to the ground state"" Physical Reiew A. 54. 4573-4576 (1996)
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[Publications] C.Lim,Y.Izawa et al.: ""Isotope Shifts and Hyperfine Structure Constants in ZrI Measured by Laser Induced Fluorescence Spectroscopy" Technol.Repts.Osaka Univ.(印刷中). (1997)
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[Publications] K.Nomaru and Y.Izawa: ""Spatial Effects on Propagation of Laser Pulses in a Multilevel Photoionization System"" Jpn.J.Appl.Phys.(印刷中). (1997)