1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07558242
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
前島 一淑 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (70051464)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇野 広 (株)高研, 研究開発部, 部長(研究者)
大和田 一雄 山形大学, 医学部, 助教授 (60101010)
黒沢 努 大阪大学, 医学部, 助教授 (60129997)
岩城 隆昌 東京慈恵会医科大学, 助教授 (60167278)
林 良博 東京大学, 農学部, 教授 (90092303)
|
Keywords | 実験動物 / 動物実験の代替 / 教育訓練 / イヌ / シミュレータ / 臨床獣医技術 / 動物実験技術 |
Research Abstract |
医学・生物学研究の重要な手段である動物実験技術ならびに獣医学において必須の各種臨床技術を教育訓練するためのイヌシミュレータ(模型)を開発する目的をもつ本研究グループは,研究第1年度(平成7年度)においてイヌ模型に付与すべき機能について検討を終え,原型は雌で成熟したビ-グル種イヌとし,当面は経口投与(胃カテーテル挿入),気管挿管,静脈注射(採血),導尿,脊髄穿刺の技術訓練を目的とすることとした.研究第2年度である平成8年度では,ほぼ実物(生きたイヌ)の感触をもつ模型の試作に成功した.この試作品について,帯広で開催された第122回日本獣医学会において全国の臨床獣医学担当者の講師〜教授に意見を徴したところ,全員から獣医学科の学生教育の実用に耐える旨の“合格点"の回答を得た.研究第3年度(最終年度)では,真に実用に耐える安価で,堅牢で,かつ,生きた個体の感触に近いイヌシミュレータを完成させることであり,同時に,それが獣医臨床教育において生きた個体の代用品として,どれほど有効であるかを獣医科大学の学生(ボランティア)の協力を得て確かめることであった.実用品としてのイヌシミュレータとしてはまだ改善の余地が多少残っているが,ほぼ実用品と判断できる最終試作品を用いて,イヌの静脈注射についてまったく経験がない日本獣医畜産大学,岩手大学,東京農工大学および麻布大学の獣医学科2年生を対象として,予めイヌシミュレータを用いて教育したグループと最初から生きたイヌ(ビーグル)を用いたグループの間で前腕静脈よりの採血技術の教育効果を比較したところ,イヌシミュレータの利用によって,生きた個体の静脈内に確実に注射針を挿入するまでの時間,および/あるいは静脈内への注射針刺入の失敗の回数は,明らかに短縮ないし減少できた.
|
Research Products
(7 results)
-
[Publications] ISHIHARA,C.et al.: "Candida guilliermondii infection in SCID mice" Experimental Animals. 47(1). 69-73 (1998)
-
[Publications] HASEGAWA,M.et al.: "Intra-cage air change rate on forced-air-ventilated micro-isolation system" Experimental Animals. 46(4). 251-257 (1997)
-
[Publications] HARASAWA,R.et al.: "Characteristics of nucleotide sequences flanking the trans-spliced leader SLl" Journal of Veterinary Medical Science. 59(12). 1149-1152 (1997)
-
[Publications] 鈴木照雄・他: "リスザルの臨床検査値-1974年および1994年の比較-" 実験動物技術. 32(2). 135-139 (1997)
-
[Publications] 岩城隆昌・他: "実験動物の飲水の安全性について" 実験動物技術. 32(2). 113-126 (1997)
-
[Publications] 前島一淑・他: "最新実験動物学" 朝倉書店, 174 (1998)
-
[Publications] 早川敏之・他: "実験動物の断面解剖アトラス-ラット編-" チクサン出版, 141 (1997)