1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07558251
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
赤松 映明 京都大学, 工学研究科, 教授 (40025896)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 和修 京都大学, 医学研究科, 講師 (70252450)
城山 友廣 京都大学, 工学研究科, 助手 (30263106)
玉川 雅章 京都大学, 工学研究科, 助手 (80227264)
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Keywords | シールレスポンプ / 歳差式ポンプ / 磁気浮上式ポンプ / 間接計測 / 遠心血液ポンプ |
Research Abstract |
次世代人工心臓として注目されているシールレス遠心血液ポンプ(歳差式と磁気浮上式)の性能向上ならびにポンプの運転方式の確立を目指している。 1.歳差式.(1)2軸式において流出口の数を2ポートから3ポートにふやすことによって著しい圧力変動の抑制効果が見られた。(2)羽根を球面回転体ではなく,揺動円板に換え,ポンプ回転数の低下による溶血の低減を計って,円板表裏両面による2段昇圧式を採ったが,円板周縁の隙間からの漏れが大きく,2段昇圧の効果が現われなかったので,目下,隙間を狭くして改善を計っている。(3)上記の改善後,2軸式ならびに2段昇圧式での溶血特性の比較試験を予定している。 2.磁気浮上式.(1)羊による動物実験において40日の長期生存が得られたことは長足の進歩であった。インペラ-隙間のケーシング内壁面に血栓が見られ,40日で実験を終了したが,この血栓形成は表面に発生したクラックが引き金となっていると考えられ,残留応力が生じない表面処理が今後の課題である。(2)モータ駆動電流とモータ回転数の計測から間接的に,血液粘度,定常流量ならびに血圧差が求まり,圧力計・流量計に頼らない計測が可能であることを示した。(3)ポンプ内の流れにおいて,低流量時は内側ディフューザから外側ディフューザに逆流が生じていることが見出され,これは流れを不安定にする要因となるので,外側ディフューザ入口部を広くとって,外側の流量をふやすような形状を採ることがよいことがわかった。(4)インペラ-・ディスク隙間の圧力分布を計測した結果,円周方向に圧力分布は均一ではなく,偏りがあることがわかった。 3.回転2円柱まわりの粘性流れおよびインペラ-内の流れの数値計算を行い,流れを把握できた。
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