1997 Fiscal Year Annual Research Report
ガス充填型スペクトログラフの建設と加速器質量分析への応用
Project/Area Number |
07558278
|
Section | 展開研究 |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
羽鳥 聡 東京大学, 原子力研究総合センター, 助手 (20222218)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 英樹 動力炉, 核燃料開発事業団 東海事業所環境開発部・主査, 副主任研究員
小林 絋一 東京大学, 原子力研究総合センター, 助教授 (70108637)
|
Keywords | ガス充填型スペクトログラフ / 加速器質量分析法 / AMS / 特性X線 / PIXE |
Research Abstract |
加速器質量分析法(AMS)は、基本的に、質量(比電荷)分析法であるために、なんらかの方法をもって、原子番号の違う同重体の分離を行わなければならない。その方法として、気体中での平衡電荷の原子番号依存性に注目して、8年度にガス充填型スペクトルログラフを、そして、前年度は、ガス充填型スペクトログラフの焦点間に設置し、空間分離されたイオンの位置検出をおこなうためのチャンバを製作し、スペクトログラフの空間的同重体分離性を補完・向上させるために、適当な標的に重イオンが衝突したときに発生する重イオンの特性X線検出(PIXE)を行うことができるシステムを完成させた。 充分なX線収量を得るための最適エネルギー、最適イオン価数、最適ターゲットの調査、簡単なチャンバを用い、ガス充填型スペクトログラフを含めた、AMSビームコースのイオン光学的パラメータの最適化をはかる実験、全系でのガスの流量と系内のガス圧力の関係調査、ガス圧力の安定化の方法の開発、また、高真空に保たれた上流のAMSビームコースへの影響調査を行った。 さらに実際に^<36>Clを系に入射し測定を行っているが、施設の加速器本体の故障のため予定していたイオン光学パラメータの微調節、環境サンプルへの応用測定が殆ど行うことができない状況となり、復旧のなった加速器を使い現在データを収集しているところである。
|
-
[Publications] Satoshi Hatori, et al: "Tandem accelerator laboratory of the University of Tokyo" Application of Accelerators in Research and Industry (AIP Conference Proceedings). CP392. 1099-1103 (1997)
-
[Publications] 小林絋一: "AMS-加速器質量分析法-考古学から宇宙科学まで" 日本物理学会誌(予定). 53巻6号. (1998)