1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07558285
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Research Institution | RIKKYO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
林 脩平 立教大学, 原子力研究所, 助教授 (30027437)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 研一 立教大学, 理学部, 教授 (70022647)
白石 文夫 立教大学, 原子力研究所, 教授 (20062606)
戸村 健児 立教大学, 原子力研究所, 教授 (20062549)
原澤 進 立教大学, 原子力研究所, 教授 (90062546)
松浦 辰男 立教大学, 原子力研究所, 名誉教授 (00062498)
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Keywords | 破損燃料検出器 / 燃料監視装置 / 核分裂生成物 / 研究炉 / 核分裂生成稀ガス / ゲルマニウム検出器 / ルビジュウム-89 / セシウム-138 |
Research Abstract |
立教大学研究用原子炉(トリガII型、100KW)は、燃料破損のトラブルなく運転されてきた.しかし,破損する対策を考えておく必要がある.炉心タンク水中に窒素ガスを送気することにより,水中に溶けている核分裂生成物の稀ガスを効率的に追い出すことができることを、今までの研究で確認してきた。 本研究では,立教大学研究用原子炉の燃料の状態を監視するために,炉内に吹き込んだガス(窒素ガス)をサンプリングし,核分裂稀ガス^<89>Kr(半減期3.18分)と^<138>Xe(半減期14.1分)のそれぞれの娘核種^<89>Rb(半減期15.2分)と^<138>Cs(半減期32.2分)を水に吸着させてその放射能を最も感度よく測定するものである。窒素ガス送気によるこれらの核種の炉心タンク水中からの抽出・測定といった一連の操作を自動的に行なわせるための燃料監視装置を試作する事を目的としている。実際には,炉内に吹き込んだ窒素ガスをサンプリングし,一定時間(約20分)放置後,水で振って窒素ガス中に含まれた放射性稀ガスの壊変で生じた放射性核種を洗い出し,水の放射能を測定し,記録させるまでの一連の操作を一定時間間隔(可変)で一日数回全自動的に行わせる装置を開発し試作した。 本年度は昨年度に引き続き、自動気体捕集試料調整装置(気体捕集部・試料搬送部・試料測定部)の機械装置部のスムーズな動作の調整と一連の操作を行った。自動的に動かすためのコンピュータと連動する放射線測定機器との制御法を改良した。ガンマ線測定器(ゲルマニウム検出器)とその測定回路系と「マルチチャンネルアナライザー」を用いて,一連の動作による,試料からのガンマ線データを採取した。原子炉室に検出器を置いているため,運転中の測定には^<41>Arが重なり,バックグランドグラウンドが高くなったため、当初予定してた以上に検出器の遮蔽を強化した。それでもなお^<89>Rb(1.032MeV)よりも高いエネルギーを持つ^<138>Cs(1.438MeV)に有効であった。この装置の一連の動作は良好であり、原子炉燃料自動監視装置として実用化にむけての第一歩を刻んだ。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 林 脩平・松浦辰男 他: "「プール炉における改良型燃料監視装置の開発」" 日本原子力学会1995春の年会。講演要旨集. E45,. 279 (1995)
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[Publications] 林脩 平・松浦辰男 他: "「TRIGA型炉の燃料破損検出法の研究」" 立教大学原子力研究所・原子炉利用実績報告,. XXVIII,. 37-49 (1995)
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[Publications] 松浦辰男・林 脩平 他: "「原子炉水中のFP稀ガス起源のRIを感度よく検出して炉の燃料破損検出法を開発する研究(第3報)」" 第39回放射化学討論会,講演要旨集. 1005. 81-82 (1995)
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[Publications] T.Matsuura,S.A.Hayashi,et al: "Usefulness of a Nuclear Reactor as a Research Tool-Behavior of Short-Lived Fission Rare Gases Produced in the Core and its Application to the Honitoring of Fuel Failure" IAERU-9502. 1-20 (1995)
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[Publications] T.Matsuura,S.A.Hayashi,et al: "Development of a Sensitive Fuel Honitoring System in a Pool-Type Research Reactor" Proceedings of ASRR-V (The 5th Asian Symposium on Research Reactors) Taejon,Korea,. 179-183 (1996)
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[Publications] 林 脩平・松浦辰男 他: "「TRIGA炉の自動燃料監視装置の開発研究」" 立教大学原子力研究所・原始炉利用実績報告. XXIX. 77-81 (1996)
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[Publications] S.A.Hayashi,T.Matsuura,et al: "Effective Extraction of Fission-Originating Rare Gas Nuclides in a Cooling Water of a Research Reactor and its Use as a Sensitive Monitor of Fuel Failure" Proc.of 1996 SERNIA Symposium on Environmental Radioactive Nuclides Impact in Asia, Taipei, ROC. 177-185 (1996)
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[Publications] T.Matsuura,S.A.Hayashi,et al: "Development of a Fuel-Failure Monitoring Method for a Pool-Type Research Reactor" Proc. of 10-PBNC (10th Pacific Basin Nuclear Conference) Kobe,Japan. 1. 17-24 (1996)