1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07610146
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Research Institution | TEIKYO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
横山 明子 帝京大学, 理工学部, 講師 (70230654)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江川 緑 東京工業大学, 留学生センター, 助教授 (40251615)
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Keywords | 異文化 / キャリア発達 / キャリア成熟 / 留学生 |
Research Abstract |
本年度における本研究は、海外留学経験が、キャリア発達とどのように関わっているのかについて、実際のデータをもとに考察した。さらに、研究のまとめをおこなった。 具体的には明治期については、これまで収集した歴史的文献の整理をおこない、明治期ドイツへの工学留学の推移を、留学者総数、および派遣主体別留学数、さらに分野別留学数などを明らかにして、その全体的な傾向をつかんだ。さらに、そのうちからケース研究のための資料収集をおこなった。 また、現代の日本においての海外留学の位置づけを明らかにするために、まず、どのような留学の形態があるのかを実態調査した。さらに、現在大学2年生3年生で、1年次に実際の留学を経験した者にインタビューおよび、アンケート調査を実施した。 その結果、さまざまな留学形態があり、特に新しい留学形態として、日本の大学に在籍したまま留学するという形態があることが明らかになった。また、特に現代における留学経験、特に異文化体験が、キャリア発達や形成に及ぼす影響を明らかにした。さらに、現代におけるキャリア発達モデルについて、理論的文献研究から明らかにした。 今後の研究の課題は、ここで得られた全体的な傾向から、特に明治期の工学留学者のケース研究を進め、明治期の留学の役割について考察していくことである。さらに、留学経験者の啓発的経験としての持つ意味をキャリア発達モデルにそって考え、明治期との違いを明らかにして現代の留学の持つ意味について深めていきたい。
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