1995 Fiscal Year Annual Research Report
ラテンアメリカ日系人の精神保健に関する研究-日系人留学生の調査から-
Project/Area Number |
07610148
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
角川 雅樹 東海大学, 外国語教育センター・第二類, 助教授 (90188607)
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Keywords | ラテンアメリカ / 移民 / 日系人 / スペイン語 / ポルトガル語 / MMPI / 精神保健 / 留学生 |
Research Abstract |
今年度、JICAを通して日本に来ている研究生47名に対し、MMPI(スペイン語版およびポルトガル語版)を施行し、その語、面接を行なった。 【今年度前半】研修生との接触を密にすることで、調査しやすい環境づくりを進めた。時々行われるパーティなどに参加、交流を深めるとともに、第10期生(22人)の会長、第11期生(25人)の会長、副会長と何度かうちあわせをし、研修全体の話を聞きながら、調査実施に向け、準備していった。その間、ブラジル心理学会を連絡をとり、MMPIのポルトガル語版を入手した。スペイン語版は手元にあるが、ポルトガル語版は日本やメキシコなどで手に入れのが困難であった。しかし、本調査についてブラジル心理学会の理解と協力が得られ、ポルトガル語版を送っていただいた。日系人の多くはブラジル出身であり、今回、ポルトガル語版が是非とも必要であった。 【今年度後半】移民(1世)に関する資料も必要で、とくに沖縄出身の移民が多いことから沖縄県立図書館などで、移民に関する資料の収集を行なった。一方、年末頃より、調査の具体的うちあわせをし、第10期生22名、第11期生25名(男性21名、女性26名)に対し、それぞれの出身国応じて、スペイン語版とポルトガル語版を送付。上記、会長、副会長、および、本申請者、連名の依頼書を添えて、郵送した。大半の人は回答を返送してきており、順次、集計、プロフィール作成により、MMPI結果を算出後、パソコンの表計算ソフトにより、統計的処理を現在行なっている。多くの人が個別結果を知りたがっており、まず、関東地方在住者を中心に面接し、結果のフィードバックをしながら、日系人としての立場についての質問を中心に面接調査を進めている。4月には第12期生(25名程度)が来日するので、この調子で3年間調査を継続すれば、必要な資料が得られるものと思われる。
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