1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07610174
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
吉田 千秋 岐阜大学, 教養部, 教授 (40021802)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ラッセル ジョン・ゴード 岐阜大学, 教養部, 助教授 (90262740)
竹内 章郎 岐阜大学, 教養部, 助教授 (60216843)
津田 雅夫 岐阜大学, 教養部, 教授 (10144099)
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Keywords | マルチ・カルチャー / 差別 / 宗教 / 民衆 / 国家 / 生命 / 能力 / 平等 |
Research Abstract |
1、マルチ・カルチャーの時代においても、黒人やユダヤ人への差別・偏見が根深く続いている問題を、商品文化及びマスメディアの在り方から問い直し、差別の克服に必要な社会的公正の在り方を展望した。 2、最近の日米両国における戦争像の修正ないし神話の蘇りの分析を通じて、両国における被害者意識の強調と加害者責任の放棄の問題を捉え、戦争を巡っての真実への希求抜きには社会的公正も実現し難しいことを論じた。 3、柳田国男、三木清及び和辻哲郎の宗教論、国家論、民衆論、風土論の検討、昭和前期の思想史全般に宗教批判と国家批判との関連を踏まえ、民衆の意識次元での社会的公正について、前年度の成果を更に深めた。 4、リベラリズム、コミュニタリアニズム、リバタリアニズムの社会哲学を比較しながら平等概念を整理し、機会・資源・能力・効用といった諸概念と平等概念との関連、及び新たな社会的公正概念を提示した。 5、生命倫理学における嬰児殺し、胎児の生命、女性の権利を巡る差別問題とインフォームドコンセントに関する合意形成論を検討し、生命の質論の問題点を解決するための新たな社会的公正概念を提示した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 津田雅夫: "文化と解釈(4)-昭和思想史試論-" 岐阜大学教養部研究報告. 33号. 1-14 (1996)
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[Publications] 竹内章郎: "責任概念の転換と生命倫理" 日本生命倫理学会編、生命倫理. 6巻1号. 104-108 (1996)
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[Publications] 竹内章郎: "平等の構想に向けて第一部" 岐阜大学教養部研究報告. 34号. 1-31 (1996)
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[Publications] 竹内章郎: "新自由主義と弱者の視点" 月刊・生活指導. 508. (1997)
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[Publications] 加藤恒男編(津田雅夫執筆): "意味のミラーボール-21世紀への序奏-" 青木書店, 201 (1996)
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[Publications] 津田雅夫: "文化と宗教-近代日本思想史序論-" 法律文化社, (1997)