1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07610191
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Sapporo Gakuin University |
Principal Investigator |
小内 純子 札幌学院大学, 社会情報学部, 助教授 (80202000)
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Keywords | 札幌 / 世界都市 / 一極集中 |
Research Abstract |
本研究の目的は、札幌市とその隣接市町村の地域社会構造変化をおさえ、その下での地域住民層の生活変容の実相を明らかにすることである。この目的を遂行するにあたり、次の2点を1995年度の研究実施計画の柱とした。 第1に、既存の統計分析により「世界都市」東京と札幌市、および札幌市と近郊市町村の関係の編かを明らかにすること。 第2に、札幌圏に位置する江別市の住民生活の変容を地域集団・組織の実態分析から明らかにすること。 第1の柱に関して、1995年度前半は世界都市論の理論的検討を行い、後半は既存の統計資料の分析を通じ東京と札幌の都市化の違いの把握を試みた。その結果、(1)日本における東京への一極集中と同様に、北海道においても札幌市への一極集中は進むが、集中局面において両者の間には共通点と相違点がみられること、例えば、札幌市では、世界の金融センター、多国籍企業の管理部門の集積はみられないが、生産者サービス業の増加といった現象は確実に進展していることなどが明らかになった。さらに、札幌市の区毎の動態と札幌市近郊への郊外化の動きを統計的に把握することを通じ、中央区への経済機能の集中と通勤圏拡大の実態が明確になった。 第2の柱に関しては、江別市の単位自治会の会長と主要なボランタリー・グループのリーダーから聞き取り調査を行い、大都市近郊における地域集団・組織の特徴と問題点の把握を試みた。札幌圏の自治体と札幌市の各区の動向に関しては、今後機関調査を行う予定である。
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