1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07610191
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Sapporo Gakuin University |
Principal Investigator |
小内 純子 札幌学院大学, 社会情報学部, 助教授 (80202000)
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Keywords | 札幌市厚別区 / 副都心 / 都市計画 / 地域住民 |
Research Abstract |
1980年代後半に入ると、「世界都市」東京の拡大と並んで地方中枢都市の拡大が注目されるようになってきている。本研究は、こうした地方中枢都市の1つである札幌市をとりあげ、札幌圏の拡大に伴う住民生活の変容を取り押さえようというものである。 本年度は、札幌市のなかでも人口増が続いている厚別区を取り上げ、(1)都市計画の展開過程、(2)自治会組織を通してみた住民生活の変容過程を取り押さえる試みを行った。厚別区は、札幌市の都市計画に主導されて街づくりが進められてきた地域である。かつて畑地や丘陵地であったところに大型の団地が次々と造成され、道路網が整備され、急激な発展をとげてきた。また、札幌市の副都心計画の下で新札幌の整備が進み、町の中心の移動を経験している。つまり、厚別は、都市計画が地域の空間編成のあり方を大きく規定した地域であるといえる。 こうした特徴をもつ厚別も、現在大きな曲がり角にさしかかっている。市営住宅のスラム化、副都心計画の見直しなどが進められているのである。この都市計画の再編がどのような方向で進むのか、また、それに住民諸階層がどのようにコミットしうるのか、この点の把握は重要である。本年度は、そのために機関調査と地域リーダー調査(自治会長調査)を行った。来年度は、さらに新たな機関調査と住民調査を行う予定である。
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