1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07610191
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Research Institution | SAPPORO GAGUIN UNIVERSITY |
Principal Investigator |
小内 純子 札幌学院大学, 社会情報学部, 助教授 (80202000)
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Keywords | 札幌市・厚別区 / 副都心 / 市営住宅 / 都市計画 / 町内会 / 住民組織 / 集団・組織 / パーソナル・ネットワーク |
Research Abstract |
本研究は、札幌圏の拡大に伴う住民生活の変容過程を、札幌市の1つの区である厚別区を取り上げて実証的に明らかにしたものである。厚別区は、札幌市が急激な拡大を続ける1960年代に、流入してくる人々の受け皿として宅地開発が進められ、短期間に変貌を遂げた郊外型の地域である。 本研究の最大の問題意識は、厚別区のように大都市の膨張に伴って計画的に作り出された地域が、その後の40年余りの間にどのような変貌を遂げてきたのかを明らかにすることである。そのため、次の3つの点からのアプローチを試みた。 第1は、札幌市の都市計画のなかで厚別区が担ってきた役割からみた場合、現在の厚別区はどのような課題を抱えているのかという点の把握である。第2に、住民組織(=町内会)が果たしきた役割からのアプローチである。第3が、厚別区に暮らす住民層が地域社会とどのような関わりをもって生活しているのかという点の把握である。 このうち今年度は、残されていた第3の課題へのアプローチを行った。具体的には、厚別区に住居する20歳以上の住民を対象に『札幌圏の拡大と市民生活に関する厚別区民調査』を行った(郵送調査、有効票416票、有効回答率は38.4%)。調査の柱は、(1)住民個々人の地域に対する評価、(2)パーソナル・ネットワークの特徴、(3)集団・グループへの参加程度を把握することにおいた。 また、今年度は科研費補助の最終年度にあたっているため、後半は先の3つのアプローチにそって、報告書のまとめを行った。
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