1995 Fiscal Year Annual Research Report
外国人研修生・技能実習生の技能習得と生活適応に関する研究
Project/Area Number |
07610195
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Edogawa University |
Principal Investigator |
上林 千恵子 江戸川大学, 社会学部, 助教授 (30255202)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿南 透 江戸川大学, 社会学部, 助教授 (50255204)
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Keywords | 外国人研修生 / 技能実習制度 / 中小企業の人手不足 / 外国人労働者問題 |
Research Abstract |
1.1991年発足の技能実習制度の1995年12月までの利用状況は以下の通りである。 対象職種:52職種、技能実習生への移行者:延べ3,480人(中国2191人、インドネシア1004人、フィリピン161人、タイ64人)、主たる従事職種:婦人子供服製造、型枠施工、紳士服製造、溶接、配管、鉄筋施工、金属プレス加工、家具製造 2.外国人研修生の入国状況 1992年43,600人、1994年36,612人(アジアからが約87%を占める)とりわけ、中国は日本企業の中国進出を反映して研修生全体の40%を占める。 3.研修生受入れの問題点は以下の通り。 ・研修生を労働力として利用=いわゆる低賃金労働力の代替としている。 非実務研修(座学)の時間が少ない、単純作業に従事させる(建設業に多い) ・日本語研修がなされない。 ・十分な安全管理がなされない。 ・研修生の逃亡・不法残留が増加。1995年5月1日現在2,237人に達した。 4.研修制度の矛盾=政策における建前と本音の乖離 研修生の来日目的は第一に賃金にあり、受入れ事業主の目的が労働力補充にあるとき、政府提案の技能実習制度が本来の目的を果たせないのは当然の帰結である。制度に関わる関係者が一致して認める事実としての単純労働者受入れを、きとんと認めた上での対策が必要とされるのではないか。
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