1995 Fiscal Year Annual Research Report
地域における福祉ネットワークの形成の実態と実践課題に関する研究
Project/Area Number |
07610198
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Taisho University |
Principal Investigator |
落合 崇志 大正大学, 人間学部, 講師 (90177246)
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Keywords | 福祉ネットワーク / 市民主導型 / 保健と福祉の総合的連携 |
Research Abstract |
研究課題「地域における福祉ネットワーク形成の実態と実践課題に関する研究」について、その初年度として特定地域を定めてそこでの現地調査を主として展開した。 当初の予定では、長野県御代田町と山梨県河口湖・山中湖近隣地域の2つの地域に視点をあて、その福祉ネットワーク形成の実態を現地調査の実施により検証し年度内の研究活動を切り上げる予定であった。しかし、上記2地域に加えて、神奈川県足柄下群・岡山県津山市・島根県安来市・兵庫県宝塚市の4地域についても現地調査を展開した。この4地域はそれぞれ地域における福祉活動の拠点施設の設置を検討している。その特色には縦割り行政を改めるために、市民主導型の保健・福祉ネットワーク構想を考慮中にある。 4地域で共通している点は、ネットワークの中心となる拠点施設・人的資源・社会的支援等についてそれぞれの主体と対象を明確にし、市民参加型のネットワークをめざしていることにある。構想では市民による保健・福祉の啓蒙から実践へのステップアップを強調している。が、その実際においては、行政のめざすころと市民の望むところに深い溝が生じつつある。保健事業と福祉事業の総合的連携をその地域性を加味しつつライフステージ別に分析検討と課題設定をする必要がみうけられるが、4地域とも高齢者への対応が優先課題として位置づけられている。 そうした実態を検証しつつ市民主導対保健・福祉ネットワーク形成の具体的展開をすすめるための実践課題について継続研究としていきたい。 次年度は6地域の状況分析を行い、2ないし3地域にしぼり込み実践課題を考察していきたい。
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