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1995 Fiscal Year Annual Research Report

高度消費・情報社会における環境保護運動の研究-長良川河口堰建設反対運動の社会学-

Research Project

Project/Area Number 07610211
Research Category

Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)

Research InstitutionOtemon Gakuin University

Principal Investigator

田中 滋  追手門学院大学, 人間学部, 助教授 (60155132)

Keywords長良川河口堰反対運動 / 環境保全運動 / 河川 / ロマン主義 / 高度消費社会
Research Abstract

長良川河口堰反対運動の歴史は1960年代にまで遡り、産業間格差という経済問題(伝統的な零細漁業と近代的産業との対立)を主軸とする第一次運動と、1988年以降のマス・メディアによって広く知られるようになった第二次の自然環境保護運動とに区分できる。
本研究は、一つには、河川環境保護運動の一事例として長良川河口堰建設反対運動を分析することを通して、河川環境問題一般の知見を深めること、二つには、新しい社会運動としての自然保護運動の特質を、従来の社会運動との対比の下に明らかにすることを目的とする。すなわち、第一次運動と第二次運動との、争点、担い手、戦略などの劇的な変化を、高度消費社会における自然保護運動という観点の下に分布することを目的とする。
本年度における前者に関する研究においては、高度消費社会における環境保護運動一般におけるロマン主義の重要性についての認識を新たにした。すなわち、長良川河口堰反対運動において、サツキマスが自然のシンボルとなり、カリスマ的カヌーイストや自然派の作家達がまた運動体のシンボルとなったことのロマン主義的意味を反対運動の活動そのものの中に見いだすことができた。
また、後者の第一次と第二次の運動の比較に関する研究においては、第二次運動全体の分裂が近年明らかとなってきているが、それも、ロマン主義的オリエンテーションをどのように運動の中に保持するかについての意見の相違をベースにしていることも明らかになってきた。
今後は、このロマン主義の、現代の環境保全運動一般における意味を考察するという目論見をももって研究を続けて行きたい。

URL: 

Published: 1997-02-26   Modified: 2016-04-21  

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