1995 Fiscal Year Annual Research Report
わが国の保健・医療・福祉の各領域別分野における老人の終末ケア研究動向調査
Project/Area Number |
07610219
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Hirosaki Gakuin Junior College |
Principal Investigator |
佐々木 隆志 弘前学院短期大学, 生活福祉学科, 助教授 (50178654)
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Keywords | 終末ケア / 老人施設処遇 / ターミナルケア / 保健・医療・福祉の連携 / 終末ケア動向 |
Research Abstract |
平成7年度は終末ケアの基本的枠組として、第一に研究対象を明確化すること、第二に保健・医療・福祉の各領域別分野における、「終末ケア」「ターミナルケア」をキーワードとする学術論文・文献の資料収集、第三に医療分野における終末ケアの動向の考察であった。以上の3点から以下の所見を得た。1,日本の終末ケアに関する種々の研究から保健・医療・福祉に関する研究の考察では「終末ケア」「ターミナルケア」の概念規定ず必ずしも明確になっていないことが判明した。すなわち両者の専門用語の氾濫がみられ、多くの文献で用いられている実態から分析すると、(1)「終末ケア」は社会福祉の援助技術過程において固有の視点からとらえ、その対象は主に老人である。(2)「ターミナルケア」は医療・看護・保健分野等の文献で数多く引用されており、その対象は癌患者が中心であること。その主要な研究に柏木哲夫論文(1981年)が中心である。2,保健・医療・福祉の各領域別分野の文献収集では、(1)医療・看護方面の研究が福祉分野に比べ多いこと。(2)社会福祉の分野における終末ケア研究は、社会福祉方法論、社会福祉援助技術、老人福祉論、老人福祉施設処遇論の視点からの研究が主流であり極めて少ない。3,医療における終末ケア研究では、ペインコントロール、患者サイドからのConsumer Organization for Medicine & Law研究等がある。即ち、日本の終末ケア研究は、ターミナルケアは癌患者の専門的処遇が中心であり、施設・在宅居住老人を対象とした終末ケア研究は見当らない。以上の研究成果の到達点から、当初、研究2年目に予定していた、保健・医療・福祉の研究者らに対するアンケートの手法は無理があり、近年の老人福祉動向「公的介護保健」をふまえ、終末ケアの方向性を探究していきたい。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 佐々木隆志: "わが国の保健・医療・福祉の各領域別分野における老人の終末ケア研究動向-公的介護保険を中心に-" 第29回東北社会福祉合同セミナー抄録. 29. 21-22 (1995)
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[Publications] 佐々木隆志: "日本の保健・医療・福祉の各領域別分野における老人の終末ケアについての考察-公的介護保険を中心に-" 弘前学院大学・弘前学院大学短期大学 紀要. 第32. 1-7 (1996)
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[Publications] 佐々木隆志(共著): "高齢者福祉を学ぶ" 学文社(東京), 140(125-136) (1996)