Research Abstract |
本年度は、養護学校教員の力量の伸長を促すための研修形態のあり方を検討するために,以下の3つの研究を実施した. 1.研究1では,全国の都道府県教育委員会及び(特殊)教育センター121機関に対して,本年度の研修計画についての資料の送付を依頼した.その結果,各機関で実施されている研修会の目的,内容,方法についてはある一定の共通点が認められるものの,その様態は一様ではなく,各機関が試行錯誤しながら,研修を実施しているという実態が明らかになった. 2.研究2では,全国の精神薄弱養護学校94校,肢体不自由養護学校47校,病弱養護学校47校に対して,本年度の研修計画についての資料の送付を依頼すると共に,校内研修に関するアンケート調査を実施した.分析の結果,実施形態には大きな違いはみられないものの,研修のテーマに関する違いが認められ,各学校種における児童生徒の実態が反映されている傾向が認められた. 3.研究3では,全国の精神薄弱,肢体不自由,病弱養護学校の教員110名に対して,研修に関する意識調査を実施した.その結果,現在の研修内容や形態に対して,疑問や問題意識を少なからず持っている実態が明らかにされ,今後,改善,検討すべき点が抽出された. 来年度は,本年度の研究成果を踏まえて,特徴的な研修を実施している学校や研修機関の訪問を行い,事例研究を実施する予定である.
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