1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07610268
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中留 武昭 九州大学, 教育学部, 教授 (20082901)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
元兼 正浩 福岡教育大学, 教育学部, 講師 (10263998)
八尾坂 修 奈良教育大学, 教育学部, 助教授 (20157952)
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Keywords | 組織文化 / 教育文化 / 学校改善 / 文化的リーダーシップ / シンボリックリーダーシップ / 民族誌的研究手法 / ストテラジ- / マネジメント力量 |
Research Abstract |
平成8年度においては、まず初年度(平成7年度)の連続として、校長、教員の双方を対象にした(同一校)学校改善を規定する学校文化の要因に対する意識調査を行って、校長、教員の学校文化に対する認識の相違の比較を整理した。その結果、校長が文化的リーダーシップを発揮していく上で校長が認識しているわが校の文化観と教員の文化との間にはかなりのちがい(ズレ)があり、このズレから生じるコンフリクトが校長がリーダーシップをとるうえでの難題となっていることがわかった。特に校長のリーダーシップに対する校長自身の理想と現実、教員のそれらとの間には大方の領域においてかなりの認識のズレのあることがわかり、「期待されている」リーダー行動をとることが校長にとっては容易ではないことがつかめた。 次に本年度は、校長のリーダーシップスタイルのモデル化をはかり、これを実証するために新たに民族誌的(エスノグラフィ)方法を使ってのフィールドワーク(福岡県、兵庫県の小・中・高校4校)を行った。リーダーシップのスタイルに関しては、技術的リーダーシップ、文化的リーダーシップ、教育的リーダーシップの3つを策定し、これらのスタイル間を調和する点にすぐれたリーダーシップを発揮することによって学校改善が進むというパラダイムを設定した。そのための実証方法としては、従来の統計調査の方法ではなく、校長の日常レベルでの行動観察と言説とを詳細に記述することを通して、その資料に基づいての分析、解釈を試みようとした。しかしながらこの研究方法は、校長職に適用するには全く新しい研究方法ということもあって、リーダーシップのスタイル化と、さらに記述化自体にかなりの精力と時間を費やした。従ってその分析、解釈は今後の大きな継続的課題(来年度科研申請)として残された。記述化の資料は今後の分析、解釈にあたってきわめて重要なものであるので、別冊として活用可能なものとして整理した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 中留武昭: "「自律性の高い学校」における学校文化の形成とその戦略" 九州大学教育学部教育経営教育行政学研究室紀要. 第3号. 1-20 (1996)
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[Publications] 中留武昭: "学校改善を規定する学校文化の要因に関する研究" 九州大学教育学部教育経営教育行政学研究室紀要. 第3号. 59-84 (1996)
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[Publications] T.E.デ-ル K.D.ピタ-ソン: "『校長のリーダーシップ』(中留武昭監訳)" 玉川大学出版部, 321頁 (1997)