1995 Fiscal Year Annual Research Report
ドイツ語圏諸国における「学校」近代化傾向の進行過程に関する総合的研究
Project/Area Number |
07610276
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
高祖 敏明 上智大学, 文学部, 教授 (80103919)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 晶子 戸坂女子短期大学, 教職課程, 助教授 (10231375)
クラウス ルーメル 上智大学, 名誉教授 (20053423)
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Keywords | ドイツ語文化圏 / イエズス会 / イエズス会コレギウム / 学校 / 学校史 / 大学史 / 近代化 / クラス編成 |
Research Abstract |
1.かつてのドイツ語文化圏各地の文書館に眠るイエズス会コレギウム関連資史料のうち、オーストリアとハンガリー地域の各コレギウムについては、16世紀半ばから1700年までの同会のカタログ(会員名簿)が入手できた。その結果、この期間の各コレギウム20数校のクラス数や編成状況、担当職員などが判明した。 2.日本では入手しがたい、これらコレギウムの個別の学校史誌や記念誌、及び図像資料などの収集についてはドイツやオーストリアの各領邦文部省ないしカトリック大司教区文書館の協力により、10数校分の所在が確認できた。現在、現物ないし複写かマイクロフィルムでの入手を試みている。 3.プラハ、ウィーン、フランクフルト、ローマなどで活躍しているイエズス会学校史ないし学校一般史の研究家(A. Fechtnerdve, H. Engelbrecht, H. Nising, L. Szilasら)の最近の著書や論文を見出すことができた。それらを購入すると同時に、研究上の情報交換と交流ができるよう現在準備を進めている。 4. 1725年当時のイエズス会コレギウム(10管区220校に及ぶ)の所在地が9割がた判明し、ここには本国での迫害を避け、大陸に逃れていたイギリス管区の12校も含められていることが解った。 5.これまでに収集できた資料をもとに、イエズス会コレギウム各校に関するデータ[所在地、規模、開設年、クラス編成、教員構成等]を各項目ごとに入力し、データベース化に着手している。 入手できた文献資料の翻訳作業に取り組んでおり、同時に時代背景の理解や学校近代化の指標の確認作業を進めている。
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