1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07610278
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Research Institution | RIKKYO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
秋田 喜代美 立教大学, 文学部, 助教授 (00242107)
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Keywords | 省察 / 教師 / 熟達化 / 反省的実践家 / 授業 / 同僚性 / 談話 / 校内研修 |
Research Abstract |
本研究の第1目的である「授業に関する省察と教師の成長の文献研究」に関しては、既に「教育学年報」、「児童心理」の連載論文でまとめたものをさらに整理することによって、「省察の内容枠組」をモデルとしてさらに精緻化し、教師の発達を職人モデルではなく、コミュニテティにおける同僚性モデルで考えることを提案し、コミュニティと教師文化が教師の成長を支えるという視点を「実践の創造と同僚関係」「教員としての成長を支援するために必要な視点とシステム」(いずれも印刷中)の2論文に執筆しまとめた。ただし両論文では紙数の制限から当該領域の近年の研究を網羅することができなかったため、90年代の実証的な省察研究を網羅して収集し方法論を軸に現在レビュー論文としてまとめており、投稿予定である。 また第2の目的である「省察に関する研究」に関しては、実際に授業検討カンファレンスのデータを収集分析し、その結果の一部は「実践の創造と同僚関係」「授業をイメージする」(印刷中)の両論文に発表した。また98年7月開催予定の教育心理学会第40回総会において「教師の成長を考える」と題するシンポジウムを企画し、「教師の成長を支える同僚性」と題して具体的な分析結果を発表報告する予定となっている。当初に予定された研究のうち、教師と実習生の会話分析、教師達が行っている授業研究会の談話の収集分析に関しては予定通り進められた。ただし当初予定されていた教師の成長に関する質問紙研究に関しては、まだ実施することができなかった。報告書には含めることができないが、今後この研究を契機に実施する予定にはしている。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 秋田 喜代美: "「教師の生涯発達-つまずきと成長(1):教師の発達課題と新任教師のとまどい」" 『児童心理』. 4月号. 118-125 (1997)
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[Publications] 秋田 喜代美: "「教師の生涯発達-つまずきと成長(2):中堅教師への成長と停滞を越えて」" 『児童心理』. 5月号. 117-125 (1997)
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[Publications] 秋田 喜代美: "「教師の生涯発達-つまずきと成長(3):熟練教師に学ぶ、発達を支える要因」" 『児童心理』. 6月号. 117-125 (1997)
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[Publications] 秋田 喜代美: "教員としての成長を支援するために必要な視点とシステム" 『看護教育』. 4月号. (印刷中) (1998)
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[Publications] 秋田 喜代美: "教師文化の変容と現在" 『季刊 子ども学』. 18. 82-91 (1998)
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[Publications] 秋田 喜代美: "教職における熟達化" 『教育心理学フォーラムレポート:熟達化研究の現在とこれから』. 97-001. 19-27 (1997)
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[Publications] 秋田 喜代美: "『講座 現代の教育第6巻:教師像の再構築』「実践の創造と同僚関係」" 岩波書店(印刷中),
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[Publications] 秋田 喜代美: "浅田匡他(編)『成長する教師』「授業をイメージする」" 金子書房(印刷中),