1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07610317
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
栗田 和明 立教大学, 文学部, 助教授 (10257157)
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Keywords | アフリカ観 / 新聞 / 雑誌 / パック旅行 / 旅行記 / CM / 映画 |
Research Abstract |
本年度は3年計画の2年度にあたる。初年度の定性的な準備作業を受けて、調査をおこなった。 本年度、具体的に情報の収集を試みた媒体は、新聞、各種の雑誌、旅行記、映画、音楽雑誌、パック旅行、テレビ放送内のCMなどである。これらの中で、映画、パック旅行、音楽雑誌は本年度あらたに調査対象の媒体として使用した。 それぞれの媒体の特性と今後と取り扱いにあっってのいくつかの留意点が明らかになった。たとえば以下のような点がある。 (1)-旅行記におけるアフリカは、一般に「冒険もの」に偏った出版である。たとえば、鉄道、美術、マーケットといった個別のテーマを探求した旅行記は他の地域と比較すると皆無に等しい。 (2)-映画製作の実際の舞台、あるいは映画のストーリー上の舞台としては、欧米で製作された映画の場合は、アフリカは予想以上に多い。映画の内容としては、アフリカを舞台とした「戦争もの」が多く、この地域を植民地として統治していた歴史を反映している。一方、日本で制作されている映画ではアフリカに関係するものは非常に少ない。 (3)-テレビのCMにおいては(実際の撮影地に関わらず)アフリカに関係したテーマを取り扱ったもの、アフリカを実際の撮影地にした作品があり、それは(2)の映画よりも高頻度である。実際にアフリカで撮影をおこなった場合は、アフリカロケであることを確認できるような工夫を凝らしており、アフリカのイメージを利用しての商品広告が図られている。 本年度はある程度の定量的な資料を得ることができたので、来年度のまとめにむけてさらに調査をすすめる。
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