1997 Fiscal Year Annual Research Report
東京周辺地域におけるアクセントの古態性に関する調査研究
Project/Area Number |
07610422
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Research Institution | TOKYO WOMAN'S CHRISTIAN UNIVERSITY UNIVERSITY |
Principal Investigator |
佐藤 亮一 東京女子大学, 現代文化学部, 教授 (00000406)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠木 れい子 群馬県立女子大学, 教授 (50083233)
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Keywords | 東京アクセント / 関東地方のアクセント / 群馬県アクセント / 秩父アクセント / 東京多摩地方のアクセント / アクセント変化 / 東京語アクセント資料 |
Research Abstract |
この調査研究は、これまで断片的にしか分かっていない東京語アクセントの古層について詳細な調査・分析を行い、標準語アクセントの基盤としての東京語アクセントの成立のプロセスを明らかにすることを目的とする。まず、代表的な数地点を選定し、高年層を対象に数千語についてアクセント調査を行い、東京の多摩地域を含む関東各地には、東京で滅びてしまった、あるいは消えかけている古いアクセント型を有する単語がどの程度残存しているのか、また、都区内に見られない独持の型をもつ単語がどの程度存在するかを明らかにする。 具体的には、柴田武監修、馬瀬良雄・佐藤亮一編『東京語アクセント資料』(1985)で明らかにされている、都区内でアクセント型の世代差の認められる数千語の中から日常的に多用する語、および、都区内と異なるアクセント型の予想される語を抜き出し、さらに、上記以外の単語の中から東京周辺地域に独持の型の存在が予想される語を加え、これらの調査語彙について、昨年度までに、群馬県各地(藤岡市、吾妻郡六合村、多野郡中里村)、埼玉県秩父市、東京都あきるの市において、高年層および若年層を対象として調査を実施した。調査結果を録音したテープは聴取・記号化し、その一部をコンピュータに入力した。本年度は、若干の地点について補充調査を行うとともに、これらの調査結果を整理・分析し、さらに、一部の単語について、音響分析を行った。 分析の結果、当初予想したとおり、東京では絶滅しかけている古いアクセント型をもつ語が多数抽出された。また、東京アクセントとはことなる各地域独特の型をもつ単語もかなり認められた。調査結果は研究成果報告書として印刷する。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 佐藤亮一: "録音文字化資料の表記 -忠実な文字化とは何か-" 日本語学. 15巻4号. 27-35 (1996)
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[Publications] 佐藤亮一: "『東京語アクセント資料』の検証" 言語学林(三省堂). 135-150 (1996)
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[Publications] 佐藤亮一ほか: "標準語アクセントの基盤としての東京アクセントの実態" 諸方言のアクセントとイントネーション(三省堂). 125-141 (1997)
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[Publications] 篠木れい子: "無型アクセントにおける基本音相と音相機能の考察" 平山輝男博士米寿記念論集(明治書院). 903-922 (1996)
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[Publications] 篠木れい子: "食語彙を読む" 言語. 25巻11号. 64-71 (1996)
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[Publications] 篠木れい子: "複合名詞と名詞句-言語形式と生活世界認識に関する-考察-" 群馬県立女子大学紀要. 18号. 1-12 (1997)
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[Publications] 佐藤亮一: "日本の方言大研究" ポプラ社, 329 (1997)
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[Publications] 佐藤亮一ほか: "諸方言のアクセントとイントネーション" 三省堂, 296 (1997)